ずっと一緒 2/2
私はあの日以来歳三さんに釣り合うために花嫁修業を必死に頑張りました。少しでも近づきたくて
それから2年経ってお見合いし、晴れて歳三さんと結婚しました。
「千鶴!いるか?」
「あっ歳三さん!」
「ん?今取り込み中か?」
「いえ、洗濯物を畳むのはもう終わりました!」
「そうか…ご苦労さん」
歳三さんは今日もかっこいいです。とてもとても眩しいです。歳三さんが頭を撫でてくれるのはとてもやさしく、気持ちいいのです。私も甘えて歳三さんに擦り寄ると彼は微笑んで私の頬や額に接吻してくれます。
「歳三さん……」
「可愛いなぁお前は」
ちゅ…ちゅ…
「ん…」
歳三さんの膝に横抱きに座らされ接吻の嵐…
「今日は結婚記念日3ヶ月目だが…」
「はい!今夜は美味しい物作りますね!」
「ん…ああ…ま、それはいいとして」
「?」
「そろそろ…お前を抱きたい」
「!?」
「もっと時間経ってから大事にしたいが…こうしてると抑えきれなくなりそうでな」
「この間教えてもらった夫婦がやる事…ですか?」
「あぁ。ちなみにどんなコトだかわかったか?この間少し教えたが。」
「歳三さんが…なんだか別人のようで…」
「怖かったか?」
「いえ!あの、獣のような…でも綺麗で…触れられる所全てから私はまるで一つ一つ歳三さんのモノになっていくようで嬉しくて嬉しくて」
「なんだそりゃ…」
(俺は獣に見えたか…)
「えへへ…大好きです…」
「そうか……」
ちゅ…
「ん…」
とくん
とくん
とくん
とくん
2年前、結婚の話を聞かされ私は一晩中泣き明かした
好きでもない顔も知らない相手と生涯を終えるのはとてつもなく哀しすぎた。
父様や周りの大人達、相手の方々が皆敵に見えて私の存在理由は親の仕事の道具としてしかないんだと思っていた。
でもあの時幼い私の頭を撫でてくれた温かく大きな手は忘れられない。
あなたのまわりがキラキラ光って鮮明に、色鮮やかに覚えている。
私の初恋であり、旦那様でもある歳三さん
「私は幸せ者です…」
「ん…?」
「大好きな歳三さんと…こうして枕を共に出来て…ずっと一緒にいられて…贅沢な気分です」
「俺も愛しい妻を抱く事が出来て幸せだよ」
「永久に…一緒…」
「愛してる」
歳三さんと初めて交わした枕は少し怖くて痛かったですけど不安になるたびあなたが優しく頭を撫でてありったけの口付けをくれるからそのまま身を任せ頑張れました。
あなたから与えられるぬくもりも感触も景色も音もすべて私のもの
大好き、愛してると囁いて
END
あとがき
なんとなく続いてしまいましたお見合いシリーズ。
今回は千鶴ちゃん視点からです。前にも書きましたが千鶴ちゃんはお見合い前にも会っているんですね歳三さんに。彼は団子屋のくだりも覚えてませんが。千鶴ちゃんは初恋なんです!はっきり恋になったのは道場の稽古してる歳三さんを見てです。
設定として、新撰組とか関係ないので沖田さんは幼き頃田舎から近藤さん宅に預けられ、(ここまでは一緒)その後は近藤さんの道場を継いだり〜なんて考えてます。でもミツさんに捨てられたんだ〜とかいじけて性格は曲がります。新撰組無関係だから人を斬るとかの重みはないからまだ無邪気な曲がり方です。ちなみに2年前は沖田さん18ぐらいなので、千鶴ちゃんは12歳ですね、千鶴ちゃんが子供だから優しくしてるけど普段は他人には冷たいです。
最初モノローグ千鶴ちゃんの口調幼くしましたが最終的に2年前の回想シーンでいつもの感じに戻ってしまいました(汗)
この二人はいつまでも新婚雰囲気であると思います。
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