二万打小説 | ナノ

 千鶴ちゃんの忘れ物@




蝉が鳴き交う7月薄桜学園にもプール開きがやってきた。

「夏だ!プールだ!」

平助がはしゃぎまくる中、千鶴も今日からプール開きだった。しかも一限目から。

「二年生も今日からプール開きなんだね」

薄桜学園は去年まで男子高だった。しかし今年から共学になり女子である千鶴が入学したのだが問題は女子一人だけだということ・・・


**********


ピ―――

「集―――合〜〜〜〜!」

プールサイドにて、体育教師の顧問原田の笛が鳴る。

「お、千鶴着替えるの早いな!」

「原田先生!私今日は制服の下に水着を着てきたんですなので早いんですよ」

「お!えらいぞ千鶴〜」

なでなでと原田が千鶴の頭を撫でれば千鶴も嬉しそうに微笑む。千鶴は目の前に光る原田の引き締まった健康的な小麦色の胸板に気付き顔を赤らめた。

授業の最初は準備体操、それから初版の授業なのでどのくらい泳げるかテスト。残りの30分は自由時間としてみんなプールではしゃぎ遊んだ。プールで遊んでいる千鶴の隣には原田先生が常にいて、ベタベタとスキンシップが激しかったのを千鶴は少し疑問に思いながらもみんなとのビニールのボール遊びを楽しんだ。



「集ーーーー合!各自目洗ってシャワーして着替えろ。次の授業遅れんなよー」

楽しいプールの授業が終わりみんな更衣室へ行き着替えだす。千鶴も今年造られた真新しい女子更衣室へ入って行き濡れたスクール水着を脱ぐ。身体を拭き、ビニールのプールバックから着替えを探し出す。

「たしかピンク色の袋に・・・」

千鶴は今朝水着をそのまま着用して登校してきた為、下着類は袋に入れて持って来ていた。

―――はずだった・・・・・


「あれ?無い・・・無い無い無い無いないいいいっ〜〜〜そんなどおして!?」

今朝入れたと思っていた着替えの下着入れを千鶴は自分の部屋のベッドの上に置いて忘れたのを悟った。

「あっ、あの時・・・」



*********

「これが下着袋で・・・・」

コンコン

「千鶴。」

「薫!」

「俺の弁当できた?」

「うん、もう作ってキッチンに置いてる」

「俺の弁当袋がないんだけど」

「あっ、それなら洗って引き出しに・・・こっち。来て薫!」


*********


そう・・・・あの時そのまま下に行って下着袋をベッドに置いたまま登校したんだった。

「どうしよ・・・ブラもパンツも忘れた・・・・・・・・」

生憎今は夏で今日は朝から暑かった。天気予報でも千鶴の住む地区は猛暑だと言っていた為、制服はYシャツ一枚で来た。熱い為、キャミソールなどは着て来てない。ブラジャーも忘れた千鶴はノーブラで白いYシャツを着なければならない。

「透けちゃう・・・・・」

そう、アレが透けてしまう。
こうして千鶴のノーパンノーブラの長〜〜〜い1日が始まった。


つづく





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