いつもの席 君の後ろ(円+秋)

円堂くんったらまた寝ちゃってる
先生が睨んでるよ、ほら早く起きなさい

シャープペンの裏側でツンツンとその大きな背中をつついてみる
2、3度繰り返してみたけど全然起きる気配が無い


この手だけは使いたくなかったけど…


心の中でごめんねって思いながら彼の背中をつーっとなぞった


(あひょえぃいい!!!!)
(五月蝿いぞ円堂!あと寝るんじゃない!!)
(ぶはっ、スゲー声)
(またかよ円堂)
(ぶぶっバーカ)
(す…すみませーん)


(…ひでーよ秋)
(自業自得でしょ)





黒板に向かう後ろ姿(豪→秋)

「あひょえぃいい!!!!」

…なんて声を出してるんだ円堂

円堂の間抜けな叫び声にクラスがドッと笑った
円堂は何時もより覇気の無い声ですみませんと謝り姿勢を正して席に着く
そして教師が前を向いたのを見計らって後ろの席の木野へと話しかけた

多分木野に文句を言っているのだろう
そもそも寝ていたお前が悪い円堂
数回言葉を交わしクスクスとふざけ合うように笑う二人
その顔の近さに胸の辺りがモヤっとした



(俺は後ろから二人を傍観することしか出来ない)



(真面目に授業受けろよ)





遅刻なんていつものことです(ふどたか)


「すみませーん、昨日不動とセックスしたから寝坊しましたー」
「なに言っちゃってんのお前!!!!!」



(……避妊はしっかりしろよ)
(総帥!あんた仮にも教育者だろ!!他に言うこと有るだろぉ!!!)





体育館ライブ(佐久間+不動)

「不動ってギターとかベースできそうだよな」
「は?できねーよそんな厨二臭いやつ」
「嘘だーwそんないかした髪型(笑)してる癖にwww」
「ぶっとばすぞ お前のビジュアル系気取った眼帯はなんだ!」
「え、俺Vocalだし 俺様の美声に酔いなボヘェエエエエエ〜♪」
「ジャ●アンじゃねーか!!」



((どうも、ありがとうございましたー))
(サッカー部の漫才コンビ『禿と眼帯は夏色に輝く』でした。続いてはテニス部の〜)


(文化祭的な)





プリント裏の落書き(鬼夏)

隣の席の子から手紙が回ってきた
先ほど配られた図書館の新刊便りの裏に書かれたそれは手紙と言うにはあまりにもお粗末なものだけど、“雷門へ”と書いてある以上手紙には違いないだろう

「鬼道くんから」

小声で伝えられたそれにこちらも小声でありがとうと返した

鬼道くんから手紙だなんて珍しいこともあるものね
そう思いながらチラっと彼の方を見ればゴーグル越しにばっちり目が合ってしまった
早く読めと急かされてる気がして四つ折りにされたそれを開いてみる


“好きだ”


顔がカーって赤くなるのが分かった
たった三文字
その三文字で私の心はこれでもかってほど乱された

あーもう!
楽しそうににやけているその顔にローズスプラッシュを打ち込みたいわ!!



(貴方って実は馬鹿でしょう!本当に馬鹿!!)
(ああ確かに馬鹿だ どこかの誰かさんみたいなサッカー馬鹿だよ)






君に愛を教えるために 俺は君のそばにいるよ(一秋)

「秋愛してる!」
「もー、いちいち恥ずかしいんだから」

怒ったように眉を寄せる君


だけど嫌じゃないよね
この繋がれた手が証拠だよ


そう思ってじっと手を見たら、秋がはっとして手をぶんぶん振り回した

「一之瀬君の力が強くて振りほどけないんです!」
「Oh Sorry!」

全然悪いだなんて思って無いけどとりあえず謝ってみる
そしたらそんな気持ちがバレたのか、秋に頬をつねられてしまった

「一之瀬君の馬鹿!」
「馬鹿な俺は嫌い?」
「…その聞き方はズルい」

顔を赤くしてうつ向いてしまった秋が堪らなく可愛くてぎゅーっとハグをした

秋好き好き大好き超愛してる




(そっと背中に回された君の手が堪らなく愛しい)








2限目はサボり(不動+佐久間)

「佐久間君はどうして此処にいるんですかどうぞー」
「音楽がダルいからですどうぞー」
「俺も数学ダルいですどうぞー」
「お前馬鹿だろ数学なら寝とけば良いじゃねーかどうぞー」
「佐久間君も音楽寝れば良いだろどうぞー」
「今は合唱コンクールの練習だから寝れませんどうぞー」
「数学の山田は厳しいですどうぞー」
「あー、確かに…どうぞー」
「特に無いですどうぞー」
「俺も無いですどうぞー」
「どうぞー」
「どうぞー」



(…飽きた)
(そうだな)

(お前ら授業サボるな!!!!!)

(きゃー、源田きたーどうぞー)
(オカンktkrどうぞー)



(二人仲良く源田の拳骨を貰いました)





(c)記憶収納庫
 
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -