赤ずきんとオオカミ(鬼塔)
「鬼道のマントってさ、可愛いよな」
「…そうか?」
「ああ!赤ずきんちゃんみたいだ」
そう言ったら鬼道の顔がぐにゃって汚くなった
あはは、酷い顔
からかってやろうと口を開こうとしたら視界が一面真っ赤になった
「お前の方がお似合いだ」
そう聞こえて布越しに唇に何かが触れた
多分キスされた
マントを捲って鬼道を見てみるとちょっと耳が赤い
そんな鬼道に堪らなく胸がきゅーんとなって思わず押し倒した
(どっちがオオカミかわかりやしない)
一夜限りのお姫さま(鬼道兄妹)
「お兄ちゃんのふかふかベッド独占!」
「本当に俺のベッドで良いのか?女性用の可愛らしい感じのゲストルームもあるんだぞ」
「お兄ちゃんのベッドだから良いの!あ、いっしょに寝る?」
「…それは勘弁してくれ」
「そう、残念」
お兄ちゃんの部屋で、お兄ちゃんのベッドで、お兄ちゃんの匂いに包まれて眠る
なんて幸せなんだろう
お兄ちゃんが一緒に寝てくれたらもっと素敵なのにな
「お休み春奈」
「お休みなさいお兄ちゃん」
(夢の中でもお兄ちゃんに会いたいな)
海の底の泡になって(豪←キャン)
溺れかけたキャンを助けてくれた貴方
キャンは単純だから貴方がキャンの運命の王子様だと思っちゃったの
でも違ったの
貴方の隣にはもうお姫様が居てキャンになんて見向きもしなかったね
さよなら私の王子様
(あのまま海に還っていたら)
(キャンは貴方の特別になれた?)
眠った姫に口づけを(セイリカ)
私の腕の中でスヤスヤと静かな寝息をたてる少女
“魔王の花嫁”
平和を守るためにこの少女を魔王に捧げなければならない
「…すまない」
一体何に対して謝っているのか
うら若き少女を魔王の花嫁にする事か
今から己がしようとしている行為に対する事か
諦めたようにふっと自嘲し 彼女のふっくらとした唇にキスをした
(私は彼女の名前も知らない)
毒リンゴはどっち?(不冬)
「不動くん選んで下さい 一つはお父さんが作ったリンゴのゼリー、一つは私が二時間もかけて作ったトマトのゼリー どっちが食べたい?」
(究極の選択すぎる…!)
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