「あなたの、彼氏の、浮気、チェック」
「どうしたんだ？」
「これに書いてあるんだ。男はどうして浮気しちまうんだろうねえ」
「ほんとだねえ」
「うお、沙季いつからそこに」
「沙季は浮気は許せない？」
「そうだねー、浮気はダメだね」
「沙季ちゃんはあんまり気にしないのかと思ってたよ」
「え、そんな冷めてるように見えんのわたし……」
「そうじゃないけど、さばさばしてるし」
「じゃあもういい、ってあっさり言いそうだ」
「そんなことないよ、たぶん」
「たぶんかよ」
「じゃあ怒んのか？」
「どうだろう。キレちゃったりするかなあ」
「うわ、恐そうだなあ」
「浮気するならバレないようにしてほしいよね」
「バレなきゃいいのか」
「よくはないけど、円満な関係は保てる」
「なるほどな」
「でもうちは両親がすごく仲良くてそういうのなかったし、実際自分がされたらショックかも」
「俺は浮気しないよ、沙季」
「あー慶次はしなさそうかな。一途そう」
「そうだろ？」
「幸村と小十郎さんもしないと思う」
「当然にござる！」
「俺もだ」
「やっぱり」
「評価高いなあ」
「あと毛利さんと、元親もしないと思うな」
「西海の鬼は軽そうじゃねえか」
「おい」
「でも浮気はしなさそう」
「だろ？」
「で？」
「うーん、そこ政宗と佐助はな〜」
「ぶはっ」
「言われちゃったねえ」
「そうなのか佐助！」
「ちょっとちょっと、違いますって！」
「偏見じゃねえか」
「そういや噂で独眼竜は女遊びが、いてえっ！」
「Shut up！」
「やっぱりそうなの？ 右目の旦那」
「……俺の口からは何も言わねえ」
「あららー」
「やはりそうなのか」
「独眼竜こそ見た目通りじゃねえか」
「うるせえ。おい沙季！」
「お、なに？」
「アンタがすんなっつうんなら、俺だって浮気なんざしねえ」
「え、私？」
「俺様だってしないって」
「沙季って意外にはっきりもの言うよな」