part.1
「彼女ほしい」
「アンタ最近それしか言ってねえな」
「俺様彼女ほしいんだよね」
「いや今それ聞いた」
「Ha! モテねえ男の嘆きだと思って聞いてやれよ」
「え、何？ 高校入って一回も彼女できてない伊達の旦那」
「よし、表出ろ」
「喧嘩すんなって！ いいじゃねえか、彼女いなくたって。こうしてみんなでいれば楽しいじゃねえか」
「余裕みたいな感じ出してるとこ悪いけど知ってんだよ、鬼の旦那。アンタが野郎共と合コンを企画してることを！」
「な、なんでそれを……！」
「新聞部の情報網舐めてもらっちゃあ困るな」
「あーあ、いなくてもいいとか言ってたのは何処のどいつだ？」
「毛利の旦那に言ったら馬鹿にされるだろうね〜」
「それはやめてくれ！」
「安心しな、そんなことしねえよ。俺たちもその合コンに連れて行くならな！」
「アンタらそれが目的か！」
「大変だー！」
「Ah? どうした風来坊」
「幸村が呼び出されたらしい！ ベタに体育館裏に！」
「え！？」
「また真田かよ！」
「Shit! なんであの熱血バカがモテるんだ！ よし邪魔してやろうぜ」
「全力でな」


part.2
「彼女ほしいな」
「もう開き直ったね鬼の旦那」
「元親殿までそのようなことを……！」
「Ah, こうなったら誰でもいいよな」
「俺はまだそこまでやけくそじゃねえぞ」
「鬼の旦那は同じクラスのなまえちゃんじゃないとダメなんだもんね」
「ぶふっ！」
「は！？アンタ好きな女いたのか！」
「なんと……！」
「猿飛なんで知って……！」
「その反応はマジなんだな！」
「あ、あの子だよ旦那方！」
「げっ、よりによって……！」
「ほお、なかなかいい女じゃねえか」
「可愛いよね〜」
「よし、決めたぜ」
「な、何をだよ」
「俺とアンタ、どっちがあの女を先に落とせるか勝負だ！」
「はあ！？」
「あ、面白そう！ 俺様も参戦する！」
「な、テメェら軽々しくそういうこと言うなよ！」
「そうだぞ佐助！ 本気であの方をお慕いする元親殿に失礼ではないか！」
「あんまハッキリ言わないでくれ恥ずかしいから！」



みんながモテなかったら面白いと思う。