「気になってたんだけどさ」
「どうした？」
「テニス部で誰が一番モテるの？」
「そりゃあもちろん、唯一の二年生レギュラーで超ルーキーの俺っスよ！」
「私的にはブン太と幸村くんが強いと思うんだけどさ」
「清々しいほどのシカトっスね」
「嬉しいね」
「そうだな」
「それは君の好みでしょう」
「はは、バレたか」
「仁王と柳生、柳もモテるって聞いたぜ」
「あ、私も聞いた」
「そう言うジャッカルはモテないよね、フフ」
「………」
「………」
「……そ、そんなことないよジャッカル！ ジャッカルは優しいし常識あるしいい男だぞ！」
「悪ィななまえ、気使わして……」
「ジャッカルが遠い目してるよぃ！」
「ジャッカル……！」
「今のは辛辣じゃの」
「なんてこと言うの幸村くん！」
「ごめんね、つい本音が」
「………」
「でも真田も同じようなもんだから、落ち込む必要ないさ」
「幸村くん！？」
「副部長までもが餌食に……！」
「真田いねえよな！？」
「試合の抽選に行っているから、今日はいないよ」
「よかった……！」
「それでなまえ」
「は、はい？」
「君の中では誰が一番モテるっていう結論になったのかな？」
「え、えっと、ブン」
「え？」
「え、ブ……」
「なんだい？」
「もちろん幸村くんです」
「はは、嬉しいな」
「………」
「ピヨッ」