tales of purefly

年末年始休暇中の課題と称した140字のssたち
お題は全て診断メーカーさんよりお借りしました
http://shindanmaker.com/375517
20141227~20150104



外に出られますかという誘いを受け、盛大に着込んだ格好で玄関を開けた。「今年の終わりと来年の始めの瞬間を一緒に迎えたかったので」「ロマンチストだね」「知りませんでしたか?」これから初詣に行こうと言ったら、黒子くんは私をロマンチストだと笑うだろうか。白い肌が寒さで色づく23時45分。

貴方は黒子テツヤで『新着メール1件』をお題にして140文字SSを書いてください。



陽は傾いていくのに未だ涙が止まらない。「ごめん赤司くん、部活なのに」「構わない。僕が泣いている君を放っておくと思うかい?」失恋は苦しくて辛いけど、慰めてくれる人がいるだけ幸せだ。「…僕が君をただ慰めているだけだと思うかい?」涙を拭う指が頬を滑り、私は赤と金色に捕らえられる。

貴方は赤司征十郎で『慰めてよ』をお題にして140文字SSを書いてください。



「大丈夫?」CCGの大掃除中、段ボールの前でしゃがむ私に佐々木一等が視線を合わせた。「カッターで切ったの?」「はい…」血が垂れる指を取られ、口に含まれたところで、思考が止まった。「ん…美味しい」「はい!?」「やばいな、癖になりそう」真戸上等がやって来るまで、束の間の恐怖と快感。

貴方は佐々木琲世で『ここから始まる』をお題にして140文字SSを書いてください。



冬休みという恋人同士にとってはイベント目白押しの時期でも、雪男は仕事で忙しい。私がいなくても9日間充実してるんだろうなあ、「あの」「は…え、雪男!?」扉を開けた当の恋人は息を切らして笑っていた。「少しだけ、充電しに来ました」持て余したエネルギーを全部あげるように背中に手を回す。

貴方は奥村雪男で『たった一分でいい』をお題にして140文字SSを書いてください。



橘くんが体調悪いなんて珍しい。保健室に招き入れた委員の後姿に、さてどうしようかと思案する。抱き締めて唇を塞ぎ、ベッドに連れ込む前に鍵をかけないと。部活なら部長権限で自主練だし、養護教諭が不在なことはとっくに知っていた。「熱でも測る?」ああ、どうやら邪な思考のせいで身体が熱い。

貴方は橘真琴で『嘘、だったりして』をお題にして140文字SSを書いてください。



「守部くんの手、乾燥してるね」「…そうですか?」「きっと家事を頑張ってるからだね、水仕事は手荒れるし」「ええと」「今日の夕飯は何作るの?」「あの、」「…?なんか怒ってる?」「怒ってません、ただ…僕ばかり緊張してるみたいで」手を繋ぐだけで緊張して口ばかり動いてるのはこっちも同じ。

貴方は守部匡治で『それは寒い夜だった。』をお題にして140文字SSを書いてください。



喋らないから何を考えているかわからないなんて、先入観もいいところだ。炎のように逆立ちそうな髪も、それに隠れた鋭い眼差しも、力強く私を閉じ込める腕も、感情を剥き出しにしているのに。「そんなわけなのでそろそろ放してもらえませんかね、私はどこにも行きませんので」風魔さんは案外嫉妬深い。

貴方は風魔小太郎で『誰にも渡さない』をお題にして140文字SSを書いてください。



「お側にいたいとか構ってほしいという気持ちはありますが、貴方様が幸村様に必要な御方である以上我儘は言えません」「…強情ですね」甘えてほしいとか欲してほしいという気持ちならこっちにもある。耳朶を食みながら彼女が言葉にしない我儘を掬い上げるふりをして、真に叶えているのは自分の心の内。

貴方は海野六郎で『いえない我儘』をお題にして140文字SSを書いてください。



貴様は嘘をつく時口が半開きになると言われ、体温が一気に下がった。まさかあの書類破棄も摘み食いも密会も、アヤナミ様にはばれているのか。「そんなわけで貴様は今ジョーカーを持っているな」「…あああ、またばば抜き負けたー!?」それと、休暇中寂しくなかったと嘯く口は後で沢山可愛がってやる。

貴方はアヤナミで『いつもの癖』をお題にして140文字SSを書いてください。


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