今すぐキスミー!





「金ちゃん、誕生日おめでとう!」







用意していたプレゼントを渡してにこ、と笑いかければ、金ちゃんは興奮したように瞳をきらきらと輝かせた。
部活中、ずっとそわそわしてたもんなぁ。


金ちゃんは嬉しげにプレゼントを受け取り、すごく大きな声で「おおきにな!」と笑う。そんなに喜んでもらえるとは思わなかった。
部室の中でプレゼントを持ってぴょこぴょこと跳ねだす金ちゃんの頭を撫でる。(かわいいなあ…!)





「これから金ちゃんの誕生日祝いに、みんなでパーティーするからね」
「せやから今日は早くに帰ってたんやなぁ!」
「そうだよー!お好み焼き屋さんまで一緒に行こ?」
「おん!はよ行きたい!!」
「みんな金ちゃんのこと大好きなんだねー」






そう言うと、金ちゃんは照れ臭そうに頬を染め、それからすこし真面目な顔をしてわたしを見つめる。


…わ、金ちゃんのこんな顔、初めて見たかも。
不覚にもどきどきしてしまい、それを誤魔化そうと首を傾げてみた。



「予約しとったし、先に行っとくで」なんて、白石くん率いるみんなは馴染みのお好み焼き屋さんに行っちゃったから、いつもよりしんと静まっている部室。

金ちゃんは戸惑ったように唇を開き、小さく俯く。




「えっと…な」
「うん?」
「名前も……ワイのこと、好き?」




え。




思わぬ問いにぽかりと口を開ければ、金ちゃんが不安そうにこちらを見上げた。
赤い前髪の隙間から僅かに潤んだ瞳が見えて、心臓が高鳴る。
いや、えっと、好きって友達としての意味、だよね…?



どきどき、鼓動が早くなっていくの感じる。
いや、いつにもなく真面目な顔で、そんなことを聞く金ちゃんが珍しくて吃驚しているだけだ。うん。
そう言い聞かせて、こっそり深呼吸をした。





「金ちゃんのこと、好きだよ」
「! ほんま?!」
「うん!」
「なら、ちゅーしてもええ?!」





ぱあと表情が明るくなった金ちゃんの頭を、再度撫でようとした手が止まる。


え、なに、ちゅーって。どこでそんな言葉覚えてきたの…?




(0401 // ここからがどうしても続かず断念…金ちゃん誕生日おめでとう! )



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