星に恋した鴉のはなし むかしむかしあるところに、一人の男の子がいました。その男の子の髪は真っ黒で、みんなはそれを恐ろしく思い誰も彼に近づきませんでした。黒くて怖いという印象から「鴉」と呼ばれ、人々から遠ざけられ、彼はずっとひとりぼっちでした。あるとき夜空を見上げていたら星が真っ白な女の子になって降りてきました。目が合ったとき女の子は怯えているような顔をしていましたが、すぐに笑顔になって鴉の隣に座りました。女の子は言葉が話せないようで、ただ二人で座っているだけでしたが、あたたかい時間が過ぎていきました。ある日女の子が消えてしまいました。すると空から声がきこえました。「いままでありがとう」星が瞬いてきらりと頭に雫が落ちて、鴉の真っ黒な髪は真っ白になりました。そうしてみんなと仲良くくらしましたとさ。 『めでたしめでたし。ひかるはまっくろだから、からすや』 「どっちでもええ」 ふたりで並んで絵本を読む。幼稚園のみんなは外で遊んでいるけれど、あたしはお外で遊べない。 「じゃあ名前はこのおんなのこなん?」 『うん、からすさんなひかるのとなりにいるからこのおんなのこ。』 「ふーん。たしかにこのほんのおんなのこといっしょでかみのけしろいもんな」 真っ黒な鴉と真っ白な女の子。真っ黒なひかると真っ白なあたし。違うのは鴉と女の子の立場っていうやつで。 『でもいつもひとりぼっちなのはあたし』 「べつにひとりぼっちじゃないやろ。名前がおそとであそべないのはしかたない」 生まれつき身体の弱いあたしはお外で遊びまわることができない。そんなあたしといつもひかるは一緒にいてくれる。 『ひかるもこのおんなのこみたいにきえちゃうん?』 「きえるわけないやろ。名前もきえんなよ」 『うん』 このお話はハッピーエンドなのかあたしにはイマイチわからない。でも大好きな人とはずっといっしょにいたいよね。 「ずーっといっしょだからな、名前」 (ほしに こいした からすの おはなし) fin. ゲルセミウム様との相互記念小説でございますますます。 Twitterでお会いしてこうして今相互していただけることになり本当に感謝しています(´;ω;`)だばぁ 甘雪お得意の「よくわからないおはなし」が完成にしました。はじめに考えていたものとだいぶ話が変わってしまいましたが。よくわからないおはなしですいません… これから末永くよろしくお願いします(^o^) *** 「Pourquoi」というサイトさまの、甘雪ちゃんから相互記念文もらいました! 思えばツイッターで甘雪ちゃんがサイト関連のことをつぶやくたびに、 「知りたい…知りたい…!!」と念を飛ばしていたチキンな六ツ野(゚◇゚) それが今ではこんな素敵な小説を貰えるようになりました!あっ泣く!! 財前くんも女の子も可愛く、文章もきれいで素敵で、もう嬉しさMAXです こちらからあげたのがあんな鈍感白石でよかったのか……ハズカシー! 末永いお付き合い、よろしくお願いします!ありがとうございました* ×
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