16話
「す、すげぇっあいつひとつ残らず!」
「パールさんの火を打ち返しやがった!」
敵の反応に興味ないというように鼻を鳴らしながら俺はじーちゃんの後方へ下がる。これから起こる事に対処するには後方にいることが重要だ。
背後で立ち上がった気配を感じる。
俺はそれに気づかない振りをしながらそれとなくばれない程度に気を配った。
そして、クリークの鉄球がルフィによって弾き返され、ぶつかった柱がパールへ直撃した。
「うわぁ〜」
見ているだけでいたい…………
パールがぶっ倒れるのを合図に背後のギンが動く。
「うごくな」
「うっ!?」
銃を突きつけてこようとしたギンの銃を仕込ませていた小刀で弾き返し代わりに俺がギンの頭へ突きつける。
「動くと頭ふっとぶよ?俺はサンジ兄のように優しくないからさ」
冷たくいい放ち、かちりとトリガーをひく俺にごくりとギンは唾を飲んだ。
「!?アクリ!!」
それに気づいたサンジ兄が俺を呼ぶ。
そして、俺に銃口を突きつけられたままギンはサンジ兄にいった。
「……もうやめてくれ、サンジさん、じゃねえとあんたたちが死ぬことになる、俺はあんたを殺したくないんだ」
「ギン、おめぇ…………」
ギンのその言葉に気をとられたのかサンジ兄を攻撃してきたパールの一撃が入ってしまう。
「!サンジ兄!!」
「っ」
一瞬気がそれた事にギンは俺の銃口から抜け出し、一目散にサンジ兄の場所へ走りだし襲いかかっていたパールの鉄壁を砕いた。
16話