主に原因は貴方達です!! 


※激しくキャラ崩壊
千鶴と風間とお千ちゃんは幼馴染み設定




雪村千鶴。
いたって普通の平凡な女子高生。

そんな私には今、悩みがある。


「さあ千鶴、俺の嫁になれ」
「千鶴ちゃん、私と一緒に暮らしましょう」
「……おはようございます二人とも。朝っぱらから一体全体何ですか」

それは、幼馴染み達が色々とぶっ飛んでるということ。


「千鶴ちゃん、今日もすごく可愛いわ!」
「千鶴、スカートが少し短いぞ。俺の妻となる女が嫁入り前にそんなに肌を見せるものじゃない」
「ちょっと風間。なに千鶴ちゃんの綺麗な足をじろじろ見てるのよ。汚らわしい!」
「なんだと?そういう貴様も千鶴の生足を舐め回すかのように見ているではないか」
「私はいいのよ。同性だし、千鶴ちゃんの親友だから。ね、千鶴ちゃん?」
「…うん、とりあえず二人とも黙ろうか」

おかしい。色々とおかし過ぎる。
最近、ただでさえぶっ飛んだ幼馴染み達がどんどんと変態化していくのは決して私の気のせいなんかじゃないはず。

「おい、風間に鈴鹿。人の家の玄関先で朝っぱらから騒々しい。さっさとどけ」

二人が再び言い合いを始めた頃、玄関の扉が開いて、眉間に皺を寄せ不機嫌さを微塵も隠そうとしない私の双子の兄ーー薫が出て来てそう言い放った。

「あら、薫。おはよう」
「なんだおまえか。千鶴と違っておまえには相変わらず愛想というものが無いな」
「そりゃあ、相手がおまえらだからな」

吐き捨てるように薫はそう告げて、それから私をじろりと睨み付けた。

「千鶴、おまえもこんな変態共なんか放っておけ。変態が伝染する」
「誰が変態だと?貴様か?貴様のことか?」
「おまえのことだよ、風間!このストーカー野郎。誰がおまえなんかに千鶴を渡すか」
「俺は断じてストーカーなんかではない」
「風間がストーカーなのは同意するけど、貴方だってヤンデレ属性のシスコンじゃない」
「おまえだって人のこと言えないだろ!というか、おまえからはなんか危険な匂いがする。百合っぽいというか…」
「え?何か言った?」
「ったく、変態は沖田の野郎だけでも十分だっていうのに…」
「もう、三人共!朝から喧嘩しないでよ」

ああ、頭が痛い。
いつから私の幼馴染みはこんな変態チックな人間になってしまったのだろう。
薫が私に過干渉なのは昔からだけど、二人は小さい頃はまだまともだったような気がする……って思ったけど、やっぱりそうじゃなかったかもしれない……。

「……昔からこんなにおかしかったっけ…?」
「千鶴ちゃん、そんな深刻そうな顔してどうしたの?何か悩み事でもあるの!?」
「何?おい、千鶴。言ってみろ。あの煙草臭い古典教師か?それともやけにスキンシップが多い体育教師か?」
「土方先生と原田先生は違います!」
「じゃあ、沖田の野郎か!?」
「違うよ!なんで薫は沖田先輩にそんな過剰反応するの!?」
「「「じゃあ、誰」だ!」」
「主に原因は貴方達です!!」

ああ、きっと私の頭痛と胃痛は治まらない。
だけど、この変態だけどこうして私を心配してくれる優しい幼馴染み達を嫌いにもなれないのだ。

「はあ……」

やっぱり、後で山崎先輩に胃薬を貰いに行こう。



(千鶴ちゃん、手繋ぎましょう!)
(なんだと?千鶴、俺と繋ぐぞ)
(おい、おまえら千鶴に触るな!というかなんで手繋ぐんだよ!)
(あー、もういい加減にしてください!)





私得でしかない風千姫をどうしても書きたかっただけなんです。後悔はしていない。
 
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