大好きな大好きな千鶴と、この雪村の地で暮らすようになってから気付いたことが一つある。
「総司さん、総司さん」
「ん、なあに?」
「あの、ぎゅってしてください。総司さんに抱き締めてもらいたいんです」
それは、千鶴は実はかなりの甘えただということ。
屯所にいた頃は、千鶴はしっかり者で照れ屋で真面目で。
ちょっとしたことですぐに顔が真っ赤になるし、そんなところが可愛かったんだけど。
まさか、そんな千鶴が甘えん坊だっただなんて。
……かなり萌える。
「ね、総司さん、ぎゅってしてください」
頬を少し赤らめて、上目遣いでねだる彼女はもう本当可愛い。色々な意味でやばい。破壊力ありすぎ。
くい、と僕の着物の袖を小さな手で掴んでいるところとかも萌える。
僕を一体どうするつもりなんですか。
「総司さん、だめ、ですか?」
「全然。むしろ抱き締めさせてください」
「良かった…。私、総司さんに抱き締められるの大好きです」
ふにゃりと笑う千鶴を強く抱き締めた。
もう可愛い。可愛い。可愛すぎる。
こんな可愛い千鶴を遺して死ねるわけない。というか、千鶴の可愛さに一気に寿命がのびた。百歳なんか余裕で生きれる気がする。
「えへへ…、総司さん温かいです。ずっとこのままでいたいです」
駄目だ。もう駄目だ。
千鶴に殺される。悶え死んでしまう。
「っ!?そ、総司さん、血が…!」
「あ、大丈夫。鼻からだから」
僕もかなりの甘えただと思う。千鶴に甘えるのはすごく好きなんだけど。
だけど、だけど。
今はこの子をめちゃくちゃに甘やかしたい。
「千鶴、可愛い。愛してる」
「私も総司さんを愛しています。総司さん、大好き」
ああああああ。
もう、どうしよう。
近藤さん、助けてください。
僕のお嫁さんが可愛すぎて死にそうです。(萌え死にしそうです)
(総司さんに甘えるのがすごく心地好いです。)
(これは旦那の特権だね)
(そんな旦那様に甘えられるのは妻の特権ですね)
(…君は僕を殺すつもりなの?)
(総司さん、また血が…!)
(あ、鼻からだから大丈夫)
万年恋人夫婦の沖千が可愛くて仕方ない。
沖田の方が甘えん坊なイメージだけど、千鶴が甘えん坊なのもかなり萌える。