運命の人だと私が思っても、相手は私を運命の人と思っているかは定かではない。永遠を誓っても離れてしまうんだ。どちらかが相手に飽きたり、DVで耐えきれなくなったり、でも和解して離れて行ったり、それぞれある。そして私達も然り、


「だけどね、まさか私が貴方を残して逝くとは思わなかったよ」

「…そうですね。てっきり、僕の方が早く行ってしまうんじゃないかって思っていましたよ」

「ふうん、何で?」

「僕の方が年上だから」

「うん、私もそう思ってた」


でも、仕方ないね。治る見込みがないのなら残り時間をどう有効に使うか考えないといけないなぁ


「ねぇ、レギュラス」

「はい?」


「毎日私を思い出さなくてもいいけど、忘れないでね?すっごく、寂しいから」

彼女は目に涙をたくさん溜めて言った。僕はそれに答えられなかった。彼女がいなくなるのがもっと未来の事だと思っていたから。



「今日は何がしたいですか?」

「…今日は、レギュラスといたい。昔話ししょう?」





ベッドに眠る彼女に僕は不覚にもときめいてしまった。僕の愛した人はもう笑いかけてはくれないけれど、僕を思っていてくれた。



彼の愛した色でお眠り
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