あれからスネイプがマダムポンフリーにしつこく他の治療法を聞いていたけど、ないですと一蹴されてしまった。ぴしゃりと保健室を追い出された私と松葉杖のスネイプは、とりあえず寮に戻ろうと階段を上がっていた。さて、私の気持ちは固まったけど。果たしていったいスネイプが受け入れてくれるかどうかだ。

「スネイプ」

「ああもう。僕が一体何をしたって言うんだ」

「スネイプ」

「なんだ」

「私、足が治るまで面倒みてあげる」

「は?」

元はといえば、罰掃除をうけた原因も、怪我の原因も私なんだもん。なにかしらの罪滅ぼしを形にしないと気がすまない。スネイプのことは確かに苦手だけど、そんなことより申し訳ない気持ちと、この罪悪感を消したい気持ちでいっぱいだった。っておいスネイプさんずいぶん阿呆面になってるけど、大丈夫?

「その、だから、怪我させたお詫びに!」

「嫌な予感しかしないからやめてくれ」

手を怪我してるわけじゃないから、出来ることは限られてるけど。荷物を持ったり、必要な本を書架からとってきたりは出来るはず。寮が違うってのは痛いけど、なるべく出来ることをしよう!

「とりあえず、これ運んでいくから!」

「おい。その杖がないと僕は進めないんだが」

「あ、そっか」

意気揚々と松葉杖をひったくったけど、だめだったみたい。

「駄目だこいつ。面倒なんか見なくていい」

「そうはいかないよ」

「関わらないでくれって言ってるんだ」

「スネイプがなにを言っても面倒みるもの!」

そう言って勢いにまかせてスネイプの松葉杖を振り回した。私の手からすっぽぬける松葉杖。運良く動く階段に乗ることもなく、そのまま下へ下へと落下する松葉杖。あー見えなくなっちゃった。
げんなり顔のスネイプにお前といるとろくな目に合わないと言われた。うーん前途多難な感じだなあ。














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