例えば前髪をかきあげて、額にキスを落としてそれから瞼に鼻に、頬に順々に口づけて、そして耳たぶを甘噛みしてやる。すると耳の弱い名前がぴくりと跳ねるからその瞬間を見逃さないで感じちゃった?って尋ねる。意地悪そうにね。顔を真っ赤にしてやめてよなんて言っても逆効果なのに。いい加減に気づかないの?それともわざと?

唇にそっと口づけるといとも簡単に僕の侵入を許す。舌をからめ取って、歯の裏を舌でなぞって、角度を変えて何度も何度も深く口づける。そういえばキスの最中に顎を撫でられるのがなんだか犬みたいで好きだって言ってたね。犬みたいって理屈がよくわからないけど嬉しそうだからまぁいいや。僕はキスが終わった後の名前の可愛い顔も好きだけどしてる最中の苦しそうな顔と漏れる吐息も好きなんだよね。名前に言ったことはないんだけど。

ネクタイを緩めようとすると手で制してくるから、その手を名前の頭の上に押さえつける。少し力を入れれば組み敷かれてる腕なんかすぐに自由になるのに、名前はそうしない。なんだかんだ嫌がる素振りを続けるけれど、本当にやめられたら嫌なんだよね?ブラウスのボタンを一つずつゆっくりと外して、首筋に顔を埋める。そして白くて滑らかな鎖骨に噛みついて赤い跡を残す。

服の下から手を忍ばせて片手で器用に下着を外すと、慣れてるみたいで嫌だって言われる。まぁ名前のお陰でね。なんて言いながら胸元に手を伸ばす。形をなぞる様にじわじわと触れる。ん…とかあん…とか可愛い声が漏れてくると名前が足をもぞもぞと動かし始める。白い太腿がこすれあうのを眺めていると何ともいやらしい気分になってくるよね。まだ全然触ってないのにもう我慢出来ないの?何?意地悪いって?言葉攻め好きなくせに。そう言って僕はブラウスがはだけて露わになった胸に舌を這わせた。





なんて妄想をしてしまう訳ですよ。僕も健全な男の子ですから。よくもまぁ人のベッドで安心しきった顔で寝れるよね。どうするんだ僕が狼だったらあぁそういえば狼だったっけ。隣ですやすや寝こけてる名前にここは危ないよって教えてあげなきゃ。

長い睫を指でくすぐると「んん〜」と寝ぼけた声をだした。とりあえず無防備に寝てるのが腹立たしいから起きたら頬をつねってやろうかな、僕の気持ちも考えてくれってね。それから、



前髪をかきあげて、額に甘いキスをひとつ落としてそれから












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