「……あの、その、おそ兄が好きです。」


まだギリギリ10代だった俺にかわいい妹は告白をしてきた。しかも、トイレの前で、しかも深夜に。すぐ側からは、じゃぁあーってトイレの流れる音聞こえてくるし、ムードって言葉をこの子は知ってるのかな?

ぼりぼりとお腹を掻きながら、彼女の精一杯のそれを聞いていた俺も同じか。ぼけーとしていた頭がだんだんはっきりしてくる。

あ?なにこれ、今、告白されてんの俺?


「……俺も好きだよ。妹として。」

「わ、私は男の人として、好き。」


まだ数年。だけど、数年。同じ家で過ごしてきた女の子。そりゃあ最初は欲情しましたよ。だって、年頃の男の前に、こーんな可愛い女の子がやってきちゃったら、一発ハメてやりたいとか思わないわけないよね?風呂とか着替えとか覗き見しようとしたこともありますよ。いや、だって、男ですから。

なまえは妹。ちゃんとわかっていた。理性で止めるべきだったのだけど、恥ずかしそうに俯くなまえをどうにかしたくなっちゃったんだよね。

俺ってだめな兄貴?でも、しょうがないよね、それが俺だから。

壁ドンとか初めてするし、なまえのこと追い込んで、その口を塞いでやった。彼女もだろうけど、俺だってファーストキスだし。息の仕方とかよくわかんねぇし。
でも、なまえの唇は想像以上に柔らかくてもう一度したくなって、俺は自分のを押し付けた。なにこれ、すげーハマるんだけど。ん、もう一回。


とろんとした目で俺を見上げるなまえは、妹じゃなくて、女の子にしか見えない。ああ、男って単純なんだなぁって実感した。だって、下半身膨張してるし…ああ、こりゃまたトイレに戻んなきゃだめだわ。


「……おそ兄、好き。」


やっべ、今すぐ抜きてえ。つーか、ぶち犯したい。ってのは冗談で、もちろん、セックスはもう少し先まで我慢するし。確かにクズだけどさ、さすがの俺も女の子を性欲処理扱いする気はないからね!?ましてや、大事な妹とだし。


「…それじゃあ今からなまえは俺のカノジョね。」

そう宣言したことに対してか、にへらと笑うなまえは超絶かわいい。
あーでも、そうだね、最初は別になまえのことすっげー大好きとかはなかった。

じゃあ、好きになったのはいつからなんだろうなって考えてみるけど、んー覚えてないわ。




でもね、あいつら驚いちゃうからこれは俺たちだけの秘密にしとこうな!

うん!





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