私には彼氏がいる。たまに予測不能なことするし、プライドはないし、子供ぽいところもあるけど、それくらい純粋な心の持ち主で、真っ直ぐで、私はそんな彼に惹かれた。

出会いはナンパ。チャラ男かと思いきや、緊張してて、うまく喋れていない彼に親近感が湧いてしまった。変な男に引っかかるのはどうかと思うけど、いま思えばあの時、彼のお誘いを受けていて本当によかった。あの日がなければこうして2人でいることもなかったんだ。ちなみに居酒屋で飲んだけの健全な始まりなので安心してください。


「ねえ、おそ松くん!」

「なーに?」

「大好きだよ!」なんて言葉を捧げれば、「俺もなまえちゃんのこと大好き!」ってキスされた。控えめに重ねるだけのキスが、二回目からは深いものに変わる。舌を絡めて、その柔らかさをお互いに感じ、ちゅっ、ちゅっと静まり返った部屋の中にリップ音が響く。
おそ松くんでいっぱいの私は、もうこれ以上どこにこの気持ちをしまい込めばいいんだろう。
定番ラブソングにも負けないくらい熱い私たちの恋。始終口元がにやけっぱなしで、そばにいるだけで、こんなにも幸せで、満たされる恋愛をしたことがない。


「…今日、どーする?」

「このまま、おそ松くんにくっついて、お昼寝もいいね!」

「んじゃ、そーしよーか!」


布団に寝転び、抱きしめられて、ぽふりと彼の胸板に埋まる。彼の匂いがすき。
見上げれば、にこにこ笑う彼がいて、お互いに引き合うみたいに、もう一回唇を重ねた。


「あ、そういえばね、この前、弟くんに会ったよ!」

「誰に?」

「チョロ松くんって言ってたかな?最初、おそ松くんと間違えて声かけちゃってさ〜」


彼の6つ子の兄弟に初めて会った話、そんな、たわいのない会話をしていたら、お互いいつの間にか眠りについていた。

ずっと、ずっと、こんな関係が続きますように!私の願いは、それだけなのです。