Garden


I my me


参加者


GM.篠崎
PL.るふらか/ススキ
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??:それでは、「I my me」セッションをはじめます、よろしくお願いします!
ススキ:よろしくお願いします
??:【Dream】
??:黒。
??:目を開けても、閉じても変わらぬ暗闇。
??:……自分は何をしていたのだったか、思い出そうとして。
??:雨が降っている。
??:【Rain】
??:東が太陽を連れ去った、そんな頃に。
??:羊を数えて、今日を終えようと、した。
??:「いいね、これでさよならでも」
??:ああ。違う。違う。
??:確か、目を閉じた頃に、誰かが訪ねてきたんだ。
??:お前は誰だ。
??:【Dream】
??:【Rain】
??:雨が降っている。
??:辺りを見渡せば、暗闇。
??:水滴の落ちる音。
??:ああ、もう踝まで浸水している。
??:深く、深く、深く。
??:息を吸うと芯まで冷えるような、振動。
??:「…ねえ、春ってなにかな」
??:声に反響し、視界がクリアになる。
??:君の足元へ集まるようにして花が咲いていた。
ススキ:「……冬のおわりかな」
??:「…そう、それが君の春」
??:誰かがこちらへ歩いてくる。
??:顔は見えない。
??:「春が来ても、歩けば花は離れてしまうわ」
??:「動けば、離れてしまうわ」
??:「それでも行くの?」
??:さわさわと脚を撫でる、花。
ススキ:「…居ていいんなら、ずっといるよ」
ススキ:「でも、そういうわけにはいかなかった」
??:君は、歩いた。
??:つま先を浮かばせれば弾け、まるで泡のように離れれば消えていく、花。
??:「冷たい人」
??:振り返れば君の置いてきた花全てが、折れ曲がった手に変わっていた。
??:「お前が、」
??:【Dream】
??:【Rain】
??:雨が降っている。
??:君の目には涙が溢れていて。
??:今、握っている大きく骨ばった手の持ち主の顔は見えない。
??:胸から染み出るように、赤い赤い花が咲いていた。
??:乾いた紫色の唇、糸を解くような声。
??:「…死とは、何?」
ススキ:「…………」
ススキ:「関われなくなること」
ススキ:「何とも、誰とも、」
??:君が言葉を紡ぐたび、飲み込むように頷く。
??:「…それなら、」
??:「今すぐに、俺の首をゆっくりと絞めてはくれないか」
??:君は、意思とは関係なく言われたままに首を絞める。
??:力を入れる。
??:ゆっくりと、命を摘み取る感覚。
ススキ:「………や、だ」
??:赤いスミレはいつの間にか、辺りを埋め尽くして、雨に滲んでいく。
??:「君が、俺から離れたから」
??:【Dream】
??:【Rain】
??:雨が降っている。
??:「寝顔の可愛い子」
??:誰かの腕の中、君は微睡んで、暖かく。
??:遠い昔の、母の記憶だろうか。
??:君の頭をゆっくりと撫でる。
??:愛おしそうに、微笑みながら。
??:「…ねぇ、愛しい子。あなたは何がいい?」
??:ノイズ混じりの音声で、君に問いかける。
??:黒く大きな瞳は、君を鏡のように映している。
ススキ:「………なに、って?」
??:「…そうね、聞き方を変えるわ。」
??:「人とは何かしら?」
ススキ:「…わかんない」
ススキ:「でも、いまいる俺は、人だと思うよ」
ススキ:「……だよね?」
??:「…………、」
??:君の言葉を、もう堪らないと言わんばかりに肩を震わせて笑う。
??:目を細め、まるで汚いものを見るかのように。
??:優しかった、母の面影はもう、無い。
??:「自分を見て」
??:言われるがままに、君は視線を落とす。
??:胸に大きく穴が開き、心臓と呼べる箇所には何もない。
??:空洞。
??:足も枯れ、まるで干からびた人魚のようだ。
??:「いらない子ね」
??:母は手を離す。
君は、深い深い闇へと落ちていく。
??:【Dream】
??:【Rain】
??:雨が降っている。
??:…もう、歩くのも疲れた。
??:足が折れれば、歩く必要もないだろうか。
??:それでも、導かれる様に階段を降りている。
??:「君は、僕の大切な友だち。僕の事を全て知っていて、何十年も傍に居てくれた」
??:「でも、君は変わらない」
??:「そして、触ることも見ることも出来ないところに、行ってしまった」
??:声がする。
??:姿は見えないけれど、隣を誰かが歩いている音。
??:「どんなお話だと思う?」
??:誰かがページをめくる、どうやら本を読んでいるらしい。
ススキ:「読んでみればわかるよ」
ススキ:「………俺はハッピーエンドが好きだな」
??:「…そう、読めばいい、ね。」
??:君が地面を蹴るたびに、だんだんと肺が潰れていく感覚。
??:それでも君は降りる。
??:どこに行くかもわからないままに。
??:隣で影は物語を読み続けていて、息苦しい君は、内容が耳に入ることは少ない。
??:「次に息をする時は君と一緒に」
??:「……ねぇ、この子は君に会えると思う?」
ススキ:「……きっと、いつか会えるよ」
??:「そう…足が折れていても、苦しくても、歩いていれば、いつか…きっと」
??:やがて底が見えてくる。横たわる黒い影。
??:「ほら、あれは君だ」
??:「君ははじめから溺れていたんだよ」
??:影は胎児のように丸まっている。
??:息苦しさに目は霞み、指もよく動かせない。
??:それでも、そっと起こすように、手を伸ばす。
ススキ:「………あいに、きたよ」
ススキ:「……おれ?」
??:どうやら、影は目を覚ましたようだ。
??:口からはゴボリと大きな泡が。
??:目からは涙を流していて、それも泡と一緒に上へと昇っていく。
??:「ねぇ」
??:「幸せってなに?」
ススキ:「だれかが、居ること」
ススキ:「こころのそばに、居ること」
ススキ:「ね」
??:「………今、俺のこころの傍に誰か居るかな」
ススキ:「………うん」
ススキ:「きっと。」
??:「……ズルいよ。おれはこんな暗い水の底で、ひとりぼっちなのに」
??:「誰かに起こしてほしくて、待ってたんだ ずっと」
??:「もう奪われるのは嫌だ」
??:「だから、いいよね」
??:影は君の首に手を伸ばす。
??:「こんな結末、いっそ泡にでもしようか」
ススキ:「…………」
ススキ:目をつむります
??:「     」
??:影が何かを囁いた。
??:首に絡んでいた指は、泡となって消える。
??:【Dream】
??:【Rain】
??:雨が降っている。
??:「もう、覚める時間みたいです」
??:幼い、少女の声。
??:短く整えた黒髪に黒い目。
??:その少女の姿は貴方の記憶のどこにもいない。
??:どこか、懐かしさを抱かせる温もりを黒い瞳に映し、少女は微笑んだ。
??:「わたしからの問いは、これが最初で最後です。」
??:「よかったら、教えてください」
??:「ユメは逃げるために見るものだと、誰かがそう言っていました」
??:「あなたにとって、『ユメ』とはなんですか?」
ススキ:「…逃げないために見るものだよ」
??:ユメを受け取った彼女は、仄かに笑った。
??:「それでもいずれユメは覚めるものよ」
??:【noise】
??:【Unidentified Flavourful Object】
??:目を覚ます。
??:雨は降っていない、のに。
??:体は冷たい。
??:ずっと、水の底に居たようだ。
??:目から零れるのは、何か。
??:悪いことをしてしまったような。
??:深く息を吸う。
??:窓の外を見る、西の空が朝を連れてきた。
??:やがて、起き上がる、首の周りに何かが触れる。
??:鎖骨の上。
??:伝う青い雫の石は、誰かの涙だろうか。
??:黒い造花のスミレがひとつ、咲くように。巻き付くネックレス。
??:まるで、首を絞められたような跡。
??:途端に息苦しくなる。
ススキ:「………すみれ、」
ススキ:「……………」
ススキ:けほ、と少しせきをして、もう一度目をつむります
??:遠くに、置いてきた物語。
??:息苦しさに、思い出した。
??:「僕ら話す時、息の代わりにしてた、言葉は―――、」
??:I my me.
??:セッションクリアとなります。お疲れさまでした!
ススキ:ありがとうございました!!!!!!!!
ススキ:おつかれさまです;;;;;;;;;;;;
ススキ:たのしかったです………………
??:息の代わりにしていた言葉自体はスキル名にしようと思います!
??:そう言う演出すき。へへ。
ススキ:すてき;;;;;;;;;;;;
ススキ:うれしいです………
??:クリア報酬は、探索者だけの装着スキルになります!
ススキ:はい!!
??:大きな骨ばった手の君とか出したかったんだ〜勝手に借りてごめんね!
ススキ:うん;;;;;;だいじょうぶ;;;;;;泣いた;;;;;;
??:それはよかった!
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