Garden


水晶の瞳


参加者


GM.佐久間いずみ
PL.成樹 笹/ヘデラ・クレース
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GM:【♪ - 水晶の瞳】
GM:貴方は、何処かで見た覚えのある雑踏を掻き分けて歩いています。
目的地はあなた自身にも分かりません……何故自分がここにいるのかも、分からないのです。
持っているのは、貴方が忘れたはずの薄ぼんやりとした記憶。鮮明ではないにしろ、今は貴方の中にある……。
ヘデラ:「さて、どこに行こうとしてたんだか」思いながらも前へ前へ、足をすすめています。
GM:何処に行こうとしていたのでしょう、ただぼんやりと雑踏を掻き分けて、目的を思い出そうとすると靄のかかる思考。
聞き覚えのある言語ながら、他愛のない会話が耳を掠めて、人混みの中を歩く貴方の目に入ったのは……
胸に一輪の白薔薇を挿した人物でした。フードを被った、彼とも彼女ともつかぬその人物は貴方を手招きます。
ヘデラ:「うん?誰だ?」手招きされた方へ足を向けます。不思議と警戒心を感じない。
GM:その人物を貴方が認識すると、ふっとモノクロームの雑踏から音が消える。
静止した世界で、女とも男とも判別し難い声が、ひどくこの空間に響くような感覚……。
「……こころを覗いてみませんか」
「ここは貴方の心のなかに築かれた迷宮です。……覗き込めばおのずと道は見えましょう」
ヘデラ:「こころ、か?そんなもの覗き込めるものか?」
ヘデラ:「俺は俺でも俺のことがよくわからないからな」
GM:「貴方の心に造られた迷宮ならば、問いの答えは貴方の中にしかありません」
「貴方の言葉と夢を頼りに潜るならば、……そう、答えは貴方のちからなしに手には入りません」
ヘデラ:「……つまりお前は俺が迷宮から出る手助けをしてくれるってことか?」小首をかしげて微笑んでます。
GM:その人物は、貴方の問いに深く頷いた。
そうしてから言葉を発することなく宙に手をかざしてひとつ、空を切る動作をします。
するとタロットカードがすうっと音もなく宙空に浮かび上がり……白薔薇を挿した人物がタロットを指し示す。
「あなたの無意識へ、触れるたびに出ましょう」
ヘデラ:「占いか……そういえば好きだったな、あいつ」だけどその顔は浮かびません。
GM:「占い遊び、それくらいに思ってくださっても構いません。……貴方の記憶を手繰る、手助けに……」
目の前のフードの人物は、貴方にカードに触れるように促します。
GM:*1〜22までの番号を選んでください。
ヘデラ:1d22
DiceBot : (1D22) → 14
ヘデラ:「14で」
GM:触れられたカードを、かの人物はそっと伏せた。
「……これはヘキサグラム。簡易であっても、貴方の帰り路を示すには十分でしょう」
ヘデラ:「帰り道、か。帰った先にいいことがまってるといいな」
GM:一枚目のカード、【星】 - 正位置
「貴方の過去を表すカードです。貴方の過去は幸せなものであったのでしょう」
GM:「愛する――色恋に限らず、家族も含めたものです――おそらくは、女性が居たのでしょう」
ヘデラ:「そうだな、家族がいて、親戚がいて、友がいて…まあ中にはいけすかないやつもいるが…それでも俺の過去は幸せだと思う」
ヘデラ:「そうだな、俺はあいつのことを……愛してたな」はは、と笑ってみせます。
GM:「少し、そのひとに、甘えすぎていた部分もあったかも、しれません。それでも互いに、幸せだったのでしょうね……」
ヘデラ:「そうだな、俺が守ろうとしていたが、あいつはいつだって俺を守っていた。その心は誰よりも真っ直ぐで、強かった。俺の宝だった……」
GM:星の描かれたカードは、さらさらと輝く砂になって散っていく。ないはずの風にさらわれて空へと還っていった。
GM:二枚目のカード、【恋人】 - 逆位置
「貴方の現在を表すカードです。今の貴方は刹那の快楽を求めすぎてはいませんか?安定を欠いた一時の安寧、責任感の放棄」
ヘデラ:「うん?そうか?」すっとぼけ
ヘデラ:「そうだな、責任か……今の記憶の戻ってない世界では、確かに責任を放棄してるも同じだな」
ヘデラ:「何せ責任を覚えてない」肩をすくめます。
GM:「……まっさらなその地点から始める事も、良いことのように思えるでしょうが、このカードの暗示は不安定さ、不誠実さです」
ヘデラ:「そうか、俺がそんなに不誠実だと言いたいのか」ふぅっ、とため息をついて明後日の方向を見ます。
GM:「少なくとも、現在は」
GM:恋人の描かれたカードは、はらはらと淡いピンクの花びらとなってほぐれて散ってしまいました。
GM:三枚目のカード、【太陽】 - 正位置
「貴方にとって、近い未来を表すカードです。……開き直りや問題意識の放棄を意味することもありますが」
GM:「恐らく、暗示しているのは成功や願いの成就、後ろ暗い事から足を洗う、脱却などの前向きな事柄です」
ヘデラ:「ほう、中々いい意味じゃないか」
GM:「その一歩を、自ら踏み出す事が出来る……との暗示もありますよ」
ヘデラ:「だが俺の後ろ暗いこと……」本気でわかってない顔してます。
ヘデラ:「まあ、前向きにとらえられるならそれでいいな」いい笑顔してます。
GM:四枚目のカード、【魔術師】 - 正位置
「……貴方の近い未来に対する、アドバイスみたいなものでしょうか。……問題があるならば、その助けについてのことにも触れるカードです」
ヘデラ:「アドバイスか」ふんふんとしながら続きを待ってます。
GM:「積極的な姿勢、前向きさ、ひたむきな努力。自分から動く姿勢が輝かしい未来へと繋ぐ、との暗示があります」
ヘデラ:「……いつもの俺じゃないか」
ヘデラ:長になると誓ったあの日、俺が皆を守ると誓った。そのために強くあろうと、俺は日々励んできた。
ヘデラ:そのおかげか、村の皆も俺を認めてくれた。皆、俺についてきてくれた。
ヘデラ:一人を除いては……。
GM:五枚目のカード、【女帝】 - 逆位置
「これは、貴方の周囲を表すカード。……それは停滞。現在の状況に満足してしまい、抗う事をやめてしまってはいませんか?」
ヘデラ:「抗うものが今は無いからな」
GM:「もしも同調することや流されるがままにすることがあれば、貴方の未来の選択に大きく響くことでしょう」
ヘデラ:「そうか、もっと積極的に記憶をとりもどしていけということだな」
GM:「はい。しかし周囲の皆も同じように、停滞に囚われているだけで、思うようにはいかない、それだけなのでしょうね……」
ヘデラ:「俺の…大事なものも忘れているからな」首に下げた指輪をはずして、左手の薬指にはめます。今だけはわかる、これは愛するものを手にした証…欲しいものを手にした証。
ヘデラ:「そうだな、周囲の人間も、何も覚えていない。それが普通の世界だと、思っている」
GM:魔術師のカードはいつの間にか消えており、女帝の描かれたカードはまばゆい光に包まれたまま手の中で渦を巻いて消えた。
GM:六枚目のカード、【愚者】 - 正位置
「……これこそ、貴方自身を表すカードです」
ヘデラ:「愚か者か?」
GM:「いいえ。純粋で、世界にはまだたくさん自分の知らない事があると知っている人物です」
ヘデラ:「そうだな、世界は知らないことに満ちている。それを知ることは、とても楽しい」
GM:「探究心に富み、行動力に溢れ、時に失敗をしながらも正しき道を歩むもの。貴方が冒険をやめることはないのでしょう」
ヘデラ:「はは、子供の頃から旅をしていたからな。そう、あいつに憧れて……」
GM:「突き動かされてなりふり構わなくなることもありますが、それもまた成功を呼ぶための試練です」
ヘデラ:「はあ、だが何度口説いてもあしらわれたな。まあまだガキだったからな」
ヘデラ:「結局あいつはただの憧れと気づいたが、愛することに気づかされた…それが俺の成功か」
GM:七枚目のカード、【節制】 - 正位置
「雑踏に耳を傾けてください。貴方が望むものを思い浮かべてください。貴方が今すべきことを胸に思い描いてください」
GM:「最終的な、この迷宮からの出口を表すカードです」
ヘデラ:「俺が望むもの……」
ヘデラ:「もう一度、あの笑顔にあいたいな……」指輪をした手をギュッと握ります。
ヘデラ:「俺がすべきことは、記憶を取り戻すこと…」
GM:「自分らしく、無理のない選択。大きな変化ではなくとも、確かな変化……」
ヘデラ:「思い出して、そして、帰るんだ…俺の帰りたい場所へ」
GM:「ひたむきに求めれば、いずれかは」
GM:愚者の描かれたカードは音楽と共に解けるように消え失せ、節制のカードは天秤が傾いたかと思うと、そのまま蒼い焔に包まれて消えました。
GM:「……カードを一枚、持っていくといいでしょう。貴方への導きになりますから」
ふわり、フードの人物が指をひとつ宙へ向けると、今まで出たタロットカードがぼんやりとした光を纏って浮かび上がる。
ヘデラ:ここで幻視を使いたいです
GM:対象はカードでよろしいですか?
ヘデラ:はい、カードに
GM:魔術師のカードだけ、他のカードに比べてろうそくのような淡い光を放っています。
GM:他のカードは、はっきりとした星明かりのように確かな光を以ってそこに存在しています。
ヘデラ:「俺は、日の光をみていたいな」太陽のカードに手を伸ばします。
GM:「そう、それを選ぶのですね」
フードの人物が興味深そうに頷くと、その人物はふわりとフードを脱ぐ。
モノクロームの世界の中で、一瞬の光が指して緑が浮き立つ暗い瞳は‥‥貴方が鏡の中で毎朝出逢うその色そのもの。
GM:「諦めるのは俺らしくないし、精一杯、やるだけやることだ。その先に、案外おもしろいものが待ってるかもしれないしな」
ヘデラ:自分の姿に驚いたが、ゆっくり微笑んで「ああ、知ってる」と答えます。
GM:にっ、と、真正面に座ってフードを脱いだ自分が、笑っていた。
GM:そうして貴方は目を醒ます。
太陽の描かれたタロットカードと、<願い>についての記憶を胸に。
まぶたの裏に焼き付いた、自分自身の悪戯っぽい笑みを、きっと貴方は、憶えていることだろう。
GM:---
シナリオクリアおめでとうございます。拙い占いにお付き合い頂きありがとうございました!
ヘデラ:お疲れ様でした!
GM:クリア報酬

<願い>についての記憶

[The Sun] ※稀少報酬

1シナリオに1回、宣言する事で使用可能。
自身が気絶か死亡状態になった時にのみ宣言が可能。
即時HPを全快復した上、全状態異常を解除して復活する。
1D3Rの間、ダイスロールに成功率20%の補正を得るか、全ステータス+10を選んで適応すること。
ヘデラ:っょぃ
GM:死んだ時頑張ってね太陽
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