Garden


Idler Tailor


参加者


GM.たなか
PL.ソヨゴ/沢霧章吾
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GM:それでは、チャプターシナリオ 「Idler Tailor」 〜SANチェック祭り編〜 始めたいと思います。
よろしくおねがいします!!!!!
章吾:よろしくおねがいしまーす!
章吾:SANチェック祭り編wwwwwwwwwwwwwwwwwww
GM:SAN値直葬卓でも良かったかな(
GM:では、沢霧さんは拠点近くの森を探索しているところです。
GM:朝日が草葉にきらきらと降って、清々しいですね。
章吾:「ふあーあ……ねっむ、」不満たらたら。
「警備ってやんなきゃダメなのー? 別に誰もこなさそうじゃんね」とか言いつつ一応周囲を幻視。
GM:hai.
GM:では幻視した沢霧さんは、地面に何かきらきらと、光を反射するものが落ちていることに気付きます。
章吾:「んお?」近付いてさらによく見てみる。
GM:よく見てみると、それはどうやら鏡で出来た、小さな小さな鍵のようですね。
章吾:なぜか分からないけれど、その鍵に親しみを覚えた。
なんだか懐かしいような、それをよく知っているような、……でも、同時に、触ってはいけないモノだという感じもする。
章吾:「……んー、」
章吾:拾い上げようかどうしようか、だいぶ迷う。でも、怪しいものを見つけたら、まず持ってくるように同居人には言われたし……
章吾:「……ま、いっか」
章吾:拾い上げようと手を伸ばす。一瞬、直前で指が強張ったが、迷った挙句最後には半ば自棄のように、乱暴に掴んだ。
GM:では、あなたが乱暴に鍵を掴んだ、その瞬間。あなたの足元、その地面が、ぱっくりと口を開けました。
章吾:「え、」
GM:沢霧さんは真っ逆さまに穴の中へ、吸い込まれるように落ちていきます。ひゅ〜〜〜るるる〜〜〜〜〜〜〜
章吾:「うわウソ待っ、」待たない。ヒュルルルルル
GM:待たない。……穴は深く深く、長く長く、落ちていってもあなたはちっとも穴の底へは辿り着けない。
GM:もしかして、果てがないのだろうか?
なんて疑問を抱きかけた頃、穴の底から突然、ぶわっと、無数の白い薔薇の花弁が舞い、貴方の身体を包み込みます。
章吾:「……白薔薇?」
なぜだろう、背筋がぞっとする。でもその拒絶の正体に、心当たりはないままで。
GM:空へと高く登っていく無数の花弁を眺めながら、あなたはやがて、眠りに落ちました。
GM:・・・・・・・・・
GM:・・・・・・
GM:・・・
GM:【ようこそアリス】
GM:探索者は紅茶の馨しい香りでふと、目を覚まします。
GM:すると何故だか、貴方は忘れていた筈の記憶の全て、
……拠点に来た時に失っていたものの全てを思い出している自分に気が付くことでしょう。
章吾:身を起こし、去来する記憶に愕然とする。
生まれたときのこと、両親の死体と、燃え続けていた黒焦げの脂肪と、
恋人、
気が狂ってしまった彼女の姿、
そして何より、何より、彼が、
章吾:吐くことも泣くことも、できなかった。ただ手にした記憶に放心する。
やがて、呼吸を崩しながら、ゆっくりと周囲を見渡すと、
章吾:目が、合った。
章吾:【STOP】
???:「……ねえ、……そんな、顔、……しないでよ」
章吾:【ようこそ×××】
章吾:「……あ、」
叫ぼうとした。だが肺は裏腹に、息を吸い込んで詰まらせる、上ずった、掠れた、か細い声が、途切れ途切れに漏れるだけだ。
章吾:知ってる。
章吾:知ってる、知ってる、知って、
章吾:だってその顔は、その顔は、俺の、
???:「……ふふ、……分かれて、随分経つ、……から。もしかして、……忘れちゃったかな、って、……思ったよ」
章人:「可愛い、可愛い、弟」
???:「久しぶり、…………章吾。ぼくの、」
章吾:立ち上がることもできずに後退る、必死で壁まで、出口を探して、でもこの部屋にドアはなかった。
章吾:目の前にいるのは紛れもなく自分自身と同じ顔をした、いやそれ以上に、美しい、死んだ筈の、もういない筈の、
章吾:どころか生まれても来なかっただろ、あんたは生まれてきてない筈だろ、生まれてきたのは俺の筈だろ、なんでいるんだよ、なんで、だって、
章吾:同じ顔だ。
章吾:じぶんと、まったく、おなじかおをした、にんげんが、
章人:「どこにいたの?……随分、探した、……のに、君は……僕からは慣れてしまう」
章人:「でも、……よかった、会えた、……ね。君は、……ぼくの、“もう片方”だから」
章人:「ひとつに、戻らなきゃね」
章人:「君は、僕でもあるんだから」
章吾:「あ、……ち、が、……俺は、俺、で、」
章人:「ふふ、……僕ら、元々は、……ひとつの魂、だった……んだから、……“君”は“僕”だよ」
章人:「我侭を言って、困らせないで、……だって何よりの、証拠でしょう?……おんなじ顔を、してるん、だから」
章人:彼はそう言うと、彼を見上げたままで、震えて、動けずにいる彼の元へと、静かに静かに歩み寄る。
章人:屈みこみ、目線を合わせる。今にも泣き出しそうな弟の頬に手を遣る。
章人:弟が首を振り、身を捩り、避けようと藻掻くと彼は大層悲しげな顔をした。
章人:「魂を、探さなきゃ、……ひとつになれるよ。……寂しかったでしょう?」
章吾:「ぃ、あ、うぁ、あ、う、」
章吾:弟は怯えた表情でただ首を振るばかりだった。言葉はでない。呼吸が乱れて、息をするのもままならない、恐怖で喉が狭まって、悲鳴は一向に上げられない
章吾:(此処は何処だ、俺は、俺って、俺は俺だって、俺は一人しか、誰、だれ、)
章吾:(やめて)
章吾:(来ないで)
章吾:(俺は一人でしょ、)
章吾:(……俺は誰?)
章人:兄の手が弟の手首を掴む。振り払う気力など残っていそうもない彼の唇に、そのまま自分のそれを重ねた。
章人:彼の体が一際、大きく、跳ねて、やがて動かなくなる。
章人:両の手首を解放すると、弟の腕はだらりと垂れた。
章人:そのまま、頬に添えて、持ち上げるように。逃がさないように。注ぎ込むように。
章人:白い膚に見合わぬほどに真赤な舌を挿し入れて、たっぷり、蜜を飲ませたら。
章吾:「……兄、……ちゃ、ん、」
章人:「どうしたの?……章吾」
章吾:「……こ、れ、……なに……?」
章人:「ん、」兄は華やかに笑んだ。
章人:「君が壊れる音だよ」
GM:めき、と脳の裏側で、音がした。
GM:痛い。けど、身動きが取れない。何が起きているのかは、身体を見ていたら直に分かった。
GM:植物の根が肌に、肉に、裂いて、張って、蔓延って、増える、
GM:生えてきたのは白い薔薇。兄の胸に挿してあるのと同じ。
GM:脳味噌にも咲いてるんだろう。何も考えられない。片目がぐるりと回って潰れた。
GM:いたい、
章人:「ごめんね、……君の、魂が、……何処にあるのか分からない、……から」
章人:「こうやって、……探すしか、ないの、……でも、」
章人:「綺麗だよ。僕の弟だもの」
章人:「いい子だね。少し、寝ていてね」
章吾:意識が遠のく。脳は殆ど破壊されたのか、最早痛みも感じなかった。
章吾:ああ、食われる、とだけ思う。
章吾:やがて抗い様の無い、重たい睡魔が彼を襲って、彼は瞼をすっと閉じた。
章人:「……見つけた、……それじゃ、……ひとつになろう」
GM:……
GM:……
GM:……
GM:【STOP】
GM:【ようこそ×××】
章吾:どれほどの時間が経ったろう。彼が目を覚ますと、身体にはまだ薔薇が咲いている。
章吾:ただ、……彼は兄とひとつになったわけでも、……兄に飲み込まれたわけでも、ないらしかった。
章人:「……起きた?」
章吾:声に従って目を遣ると、兄は露骨に不満げな顔で、よく似た弟を見下ろしていた。
章人:「……君が、産まれてしまったせいで」
章人:「……魂の形が、少し……変わってしまった、みたい、‥…だね」
章人:「上手く、重ならなかった、……つまらない」
章吾:「……あの、さあ」
章人:「?」
章吾:「……人に、……こんだけのことしといてさぁ、……つまらないは、ないだろ」
章人:「…………」
章吾:「……ぅ、……おえ、」
章吾:吐き気に襲われ口を塞ぐ。何か、胃液じゃない、柔らかくて平べったい、……喉を焼く酸と共に吐き出すと、それは薔薇の花びらだった。
章人:「あ、……出てきたね、よかった、……そうやって、吐いてれば、そのうち、」
章吾:「…………」
章人:「……う、……ごめん、ね、……だって、……」
章人:「一緒になれる、と、……思った、もんだから、……」
章人:弟に敵意を向けられて、兄はしょげてしまったようだった。
章人:どうやら彼は弟を苦しめたいと思っていたわけではなく、本気でそれがいいことだと思い込んでいたらしい。
章吾:弟の方はと言えば、根で軋んだ身体を持て余しながら、そんな兄に対しても恨みというより呆れの気持ちが勝ってしまった様子である
章吾:「……もう、いいよ、……やっちまったもんは」
章人:「……紅茶、……飲む? おいしいよ、」
章吾:「俺コーヒー派」
章人:「……う、……そっ、……か……」
章吾:しゅん、と萎んでしまった彼の有様に、……やはり肉親なのだろうか。不憫に思う気持ちが募る。
章吾:こんだけのことされたのに、と、自らが吐き出した胃液塗れの花弁を眺め、何度か言い聞かせてみたものの、
章吾:結局折れて弟は、兄にこう提案した。
章吾:「……立てねえから。……持ってきてくんない?」
章人:「……! ……うん、……章吾は、甘いの、キライだよね」
章吾:「……よく知ってんね」
章人:「それくらいは、ね」なぜか誇らしげに。「兄だもの」
章吾:(……これが兄のすることかよ)
章人:兄は嬉しそうに紅茶をカップへ注いで、壁に凭れたまま動けずにいる弟の元へ持ち寄った。
章人:「……持てる?」
章吾:「そー見える?」
章人:「ぜんぜん」
章人:弟の口元までカップを運んでやりながら、兄はこう切り出した。
章人:「……ねえ、……僕、此処で、……仕立て屋さん、してるの」
章吾:「……仕立て屋?」
章人:「うん、……それで、記憶と、引き換えに……その人、専用の、……オーダーメイドを」
章人:「章吾、……お洋服、好き、だよね?」
章吾:「……それも、見てたワケ?」
章人:「う、……だ、だって、……寂しくて……」
章吾:「……分かったよ」
章人:「それで、……章吾、僕のこと、……忘れたい、でしょう?」
章吾:「……」
章人:「差し出す記憶は、僕の、……記憶で、いいから、……」
章人:「お洋服、持って、……帰らない……?」
章吾:また胃が、痙攣する。
章吾:花びらを吐き出そうとして、……紅茶を淹れる兄の顔を思い出した。
章吾:ぐっと堪えて、言葉を繋げる。
章吾:「……そーだね、……忘れていい記憶、他にねえし」
章吾:言うと、予想した通り、兄は寂しそうな顔をした。
章吾:「……その代わり、……兄ちゃんが、時々この身体、使えるようにしたらどう?」
章人:「……え、」
章人:「……ほんとう?……い、……いいの?」
章吾:「……産まれたかったんでしょ、……兄ちゃんも」
章吾:「俺だけ、兄ちゃん置いてって、ごめんね」
章吾:「……使っていいよ。そういう服は、……だめなの?」
章人:「……! ……ううん、つくれるよ、……つくれる、」
章人:「ほんとうに、いいの? 大事な、……“君”のもの、でしょう?」
章吾:「……まあ、……たまににしてよ? “俺”んだから」
章吾:「でも、……独り占めは、しないよ」
章人:「……ありがとう、……大事に、するね」
GM:そういうと兄は、服を作りに、奥の部屋へと引っ込んだ。
GM:【STOP】
章吾:「……」
章吾:兄が居なくなってから、取り戻した記憶を辿る。……何せ身体は動かない。できる暇つぶしなど思考することくらいしかなかった。
章吾:……兄のことも、……親のことも、……李伶のことも、……考えようとしたけれど、頭に花が残ってるんだろう、上手く纏まらない。
章吾:結局繰り返し映し出されるのは《彼》の死体を見たときのこと、
章吾:狭苦しいシャワールームで、
章吾:喉をかき切って死んでいた、《彼》の。
章吾:「……くら、……み、」
章吾:名前をぽつり。呟いて、みて。
章吾:初めて感情が押し寄せた。後悔が。悲哀が。罪悪感が。
章吾:顔を覆って泣きたかったがやっぱり身体は動かなかった。涙がぐっと湧き上がり、潰れた片目に咲いた白薔薇の隙間から漏れだしてくる。
章吾:(……どうして独りにしたんだろう)
章吾:(なんで救ってやれなかったんだろ、)
章吾:(……殺して、……あげれば、よかった、)
章吾:(きっと独りで寂しくて怖くて悲しいまんまで死んだんだ、)
章吾:(俺が独りにしたから、)
章吾:(……俺が、……蔵未を、……ひとりぼっちに、……)
章吾:(蔵未には俺しか居なかったのに)
章吾:(あんなに独りが、嫌だって、あんなに、)
章吾:それから、やっと嗚咽した。今は自分の泣き声を聞く人も無いと思い出したから。
GM:【ようこそアリス】
GM:やがて、兄が仕立てた服を持って戻ってきました。
GM:【いと(かな)し記憶に開く白薔薇のセット】
白薔薇のジャボタイブラウス:
胸に大きなジャボタイがついたブラウス。
袖は広がり、たっぷりとフリルがあしらわれている。
ジャボタイを留めるように白薔薇が咲き、
そこから左肩にかけてを薔薇と茨が絡みつく。
いっそ無邪気な程に残酷な白鏡のコート:
/純白のインバネスコートを思わせるシルエット。
 ただし左肩側しかケープの部分はない。
 右肩側を他人が見ると、天使のような片翼を幻視するだろう。
/かかとの辺りまであるコートの裾は、常に下からひび割れては欠けていき、
 また同じだけ修復していく。補うように、ひとつにになりたいと願うように。
/コートの裏はなぜだか鏡のように覗き込んだものを映し出す。「きみはだれ?」
翠緑のスキニーパンツ:
深いエメラルドのぴったりとしたスキニーパンツ。
伸縮性が高いのだろう、不思議と動き辛さはない。
よくみると右足のサイドにだけ、白い刺繍で茨が絡んでいる。
白薔薇のニーハイブーツ:
光沢を消したマットな素材を使ったニーハイブーツ。
歩くだけで心地よい音楽を奏でる。
意図的にかかとをならせばその足元に扉が開き、
中から湧き出るように白薔薇が咲く。
いと(かな)し記憶:
この衣装は常に彼の指に宿っている。
茨を巻きつけた様な刻印は、
痛みの証であり、愛の証であり、兄弟の証だ。
GM:衣装は以上の通り。
章吾:おあああああああああああああ;;;;;;
章吾:フレーバーが;;;;;ふれーばーが;;;;
GM:がんばった
章吾:有り難うございます素敵……美しい……ないた……
GM:>>ないた<<
章吾:「……わ、……すっげ、」dぷやら素直に感嘆した様子。
章吾:「兄ちゃんが作ったの? え、すっげ、やば、」
章人:「気に入って、もらえた?……うれしい、」
章人:「……代償に、君の記憶を、……もらうね」
章吾:「……他の記憶でも、いいよ」
章人:「ううん、……いいんだ、僕は、……」
章人:「きみが僕を、……忘れて、たって、僕は……君の、お兄ちゃん、だから」
章人:「僕は、君のこと、……覚えてる、から」
章吾:「……ん、……じゃあね。兄ちゃん」
章人:「……バイバイ、章吾。……いつかまた、……君が僕を、思い出す日まで」
章人:「さようなら」
GM:店主は嬉しそうに笑って貴方に衣装を渡すと、胸元に挿していた薔薇を引き抜き、ふっと、息を吹きかけました。
GM:途端、白薔薇の甘い香りが強く貴方を包み込み、来た時と同じように、貴方は眠りに落ちます。
GM:……やがて、夢が覚めると。貴方は見知らぬ衣装に身を包み、拠点近くの森の中に、倒れていました。
GM:何かひどく大切なものを、失ったような、……奇妙な喪失感に、どこか心を揺らしながら。
GM:おめでとうございます!!!!!!!!シナリオ!!!クリアデス!!!!!!!
GM:お疲れ様でした!!!!!!!
章吾:おつかれさまでした!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
GM:【ED】
章吾:お付き合いいただきありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
GM:ヒャッホウ楽しかったでえええええす!!!!!!!!!!!!!!!
章吾:衣装素敵でアアアアアアアアア;;;;;;
GM:気に入っていただけたようで何よりですぅぅぅぅ
GM:というわけで報酬は「あなただけの衣装」です!!!
章吾:やったあああああ
章吾:めっちゃ楽しかった……まわしてくださりありがとうございます!!!
GM:今回に限ってはふたりの衣装のような気もする
GM:いえいえ!!こちらこそ楽しかったです!!ありがとうございました!!!!!
GM:それでは!自由解散です!改めてお疲れ様でした〜〜!!
章吾:おつかれさまでした!!! 衣装見返してニヤニヤする時間に入ります
GM:わろたwwwwwwwwwwww
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