Garden


秘密の箱


参加者


GM.直訴
PL.直訴/ヴセーヴォロド
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直訴(GM):それでは、Gardenシナリオ「秘密の箱」のセッションを始めさせて頂きます。
直訴(GM):ある日君が拠点の、自分の部屋で部屋の掃除をしていた時のことだ。君が引き出しを開けると、見慣れない鍵を発見した。どこで手に入れたのか、いつの間にこんなところにしまったのか。一切の記憶は君にない。
ヴセーヴォロド:メモなどの整理をしていたときでしょうかね。掃除はしょっちゅうしてそう。「・・・?」見つけた鍵を棚の上に上げておきます。この世界でがおいてそのようなことは日常茶判事でしょうし、あまり気にしないでおきます。
直訴(GM):了解。そして時間は、夜へと飛ぶ。
直訴(GM):・・・・夢の中だ。これを君が夢であると自覚している必要は特に無いだろう。君は気がつくと、見知らぬ扉の前に立っていた。扉のほかには、何もない。暗闇の中に、君と見知らぬ扉だけが浮かんでいる。
ヴセーヴォロド:範囲探知を行います。扉の中にあるものは認識できますか?
直訴(GM):範囲探知をしても扉の向こうは認識できない。どうやら時空が分断されているらしい。
ヴセーヴォロド:扉は開きそうですか?
直訴(GM):君が扉に手をかけると、扉に鍵がかかっていることがわかる。
ヴセーヴォロド:爆破工作を行います。
直訴(GM):爆破しても、扉には傷一つつかない。でも君が動いた瞬間、コートのポケットに何かが入っていることに気づく。
ヴセーヴォロド:出してみます。
直訴(GM):コートのポケットの中に入っていたのは、引き出しの中に入っていた例の見知らぬ鍵だ。勿論、ポケットに入れた記憶はない。
ヴセーヴォロド:扉に鍵穴はありますか?在るなら入れてみたいです。
直訴(GM):鍵穴と鍵はぴったりだ。どうやら鍵は開いたらしい。
ヴセーヴォロド:扉を開けてみます。そして中に注視を。
直訴(GM):扉の向こうにも、こちら側と同じく闇が広がっている。どこまでも真っ暗だ。目に入るものは何もない。
ヴセーヴォロド:範囲探知を行います。
直訴(GM):範囲探知を行うと、扉の向こうは深い穴が広がっていることがわかる。扉の向こうに歩を進めると、扉の向こうに広がる奈落に落下するというわけだ。
ヴセーヴォロド:聞き耳を行います。
直訴(GM):聞き耳をしても何も聞こえない。こちらからも、扉の向こうからも、
ヴセーヴォロド:「・・・・。」意を決し、扉の向こうの奈落に飛び込んでみます。
直訴(GM):君が意識を取り戻すと、君はふかふかの椅子の上に座っていた。膝の上にはポップコーンが乗っているのがわかる。
ヴセーヴォロド:「・・・う、うう・・・。」周囲に範囲探知を行います。
直訴(GM):周囲には似たような椅子が並んでいる。目の前にはスクリーンがある。どうやらここは映画館のようだ。
ヴセーヴォロド:周囲に人はいますか?
直訴(GM):いないね。そしてそれを認識したとき、ブザーがなり、スクリーンの幕が上がると映像が映し出される。
直訴(GM):映し出されたのは、サーカスの舞台で活躍するライオン。ライオンは人気者でした。観客からの歓声を一身に浴び、彼は輝いていました。
直訴(GM):しかし、ある日ライオンはえさを与えられず、お腹がすいて、ひどく気が立っていました。その日のショーで、ライオンは人を噛んでしまい、檻に入れられてしまいます。
直訴(GM):檻の中でぐったりしていると、支配人がやってきます。いわく、3日後には自分は銃で殺されてしまうのだと、ライオンは知りました。
直訴(GM):ライオンは夢を見ます。草原を自由に駆けている自分の夢です。
直訴(GM):・・・そんな物語が、スクリーンには映し出された。さて、君はこの映像を見て、どんな気持ちを抱いただろう?

ヴセーヴォロド:「・・・!・・・?」一方的に進行する状況に少し戸惑います。「・・・動物愛護団体のPR映像か?」
直訴(GM):・・・さて、ライオンの姿は、次第に君の姿に変わっていく。やがて画面は暗くなり、君の周りも真っ暗になる。

直訴(GM):気づくと君は、四角い白い部屋に取り残されていた。君の目の前には、ライオンのぬいぐるみが4つある。
ヴセーヴォロド:聞き耳をしたいです。
直訴(GM):周囲から物音は何一つ聞こえない。
ヴセーヴォロド:ではぬいぐるみを注視します。
直訴(GM):ぬいぐるみを注視すると、それぞれ「よろこび」「いかり」「かなしみ」「たのしみ」と札が首に下がっていることがわかる。
直訴(GM):そして君がそれを確認すると、部屋の中に声が響く。
直訴(GM):その子たちを、君が正しいと思うところに置いてあげて。 君が思うまま、君の気持ちにだけ正直に答えてね。  ・・・そして、きみがどうしても 自分の手に残したい気持ちだけ、持っておいで」「ちゃんと置いてあげられたら、道を教えてあげる」
直訴(GM):それだけ言うと声は途切れてしまうが、目の前に、サーカスの舞台、鉄の檻、青い草原のセットがあらわれる。ぬいぐるみをそれぞれのセットに置くことができそうだ。
ヴセーヴォロド:「・・・あの映像を見て、ライオンがどう思ったかを考えておいていけば良いのか?」
直訴(GM):返事はない。この空間にあるのは、映画セットと、君と、ぬいぐるみと、静寂だけだ。
ヴセーヴォロド:「・・・・。」全てのぬいぐるみを持って、それぞれのセットの前に向かいます。
ヴセーヴォロド:「判断するには、あまりに情報が少なすぎる気がするが・・・・」では、サーカスの舞台にたのしみのぬいぐるみをおきます。
直訴(GM):すると、再びどこからともなく声が聞こえてくる。
直訴(GM):「君はその子が、舞台に立つことを望む? 大勢の前で指をさされたり、笑い物になってもいい?」「君は<たのしみ>を、そこに置いていくかい? それでよければ、その人形はそこに置いてお行き。 ・・・違うのなら、ほかの人形を持っておいで」
ヴセーヴォロド:少しためらいますが、ぬいぐるみをおきます。
ヴセーヴォロド:檻のなかに、いかりのぬいぐるみをおきます。
直訴(GM):ふたたび、声が聞こえてくる。「君はその子が、檻に入ることを望む? そこから一生出てこれなくて、一人きりになってもいい?」「君は<いかり>を、そこに置いていくかい? それでよければ、その人形はそこに置いてお行き。 ・・・違うのなら、ほかの人形を持っておいで」
ヴセーヴォロド:ぬいぐるみをおきます。そして草原の中によろこびを。
直訴(GM):「君はその子が、自由になるのを望む? 君の手を離れていってしまっても、いい?」「君は<よろこび>を、そこに置いていくかい? それでよければ、その人形はそこに置いてお行き。 ・・・違うのなら、ほかの人形を持っておいで」
ヴセーヴォロド:おいていきます。
直訴(GM):なるほど。では突然、扉が君の前に現れる。「君はサーカスの舞台に<たのしみ>を、 鉄の檻に<いかり>を、青い草原に<よろこび>を置いたね。  ・・・この答えに迷いはないかい? あるいは、迷いを持ったまま進むのもいいだろう。 準備ができたら、そこをくぐっておいで」
ヴセーヴォロド:「・・・。」少し考えますが、振り向かずに扉の向こうへ行きます。

直訴(GM):さて、扉をくぐると、暗闇が続いている。一つ目をぎょろりとさせたコウモリが、道の先を案内するように飛んで行く。コウモリを追いかけていくと、暗闇の中にぼんやりと、サーカスの舞台に立つあなたが見えてきます。「きみがあそこに置いたのは、ほかの人にもっと "見てほしい" "知ってほしい"と思っている気持ちだよ。君は<たのしみ>をそこに置いたね」
直訴(GM): 「・・・教えてほしいな、君はどんな時に<たのしみ>を感じるかな?」
ヴセーヴォロド:「・・・守るべきものが幸せであるとき、だろうか。」と答えます。
直訴(GM):「なるほど。君は優しい子みたいだ。僕も、君のことを知って、君の<よろこび>を感じた」続いて、檻の中にはいっているあなたの姿が見えてくる。「きみがあそこに置いたのは、"隠しておきたい"、あるいは"感じることに罪悪感のある気持ち"だよ。君は<いかり>をそこに置いたね」
直訴(GM):「檻にいれられた君は<いかり>に震えている。 閉じ込められている理由を知っていても、 それを理解していても、この憎しみが消えることはない。 しかし、君は安堵している。 ああ、この<いかり>を、誰も知ることはないだろう。 周りの人たちは君の姿に怯え、みな近寄ろうとはしなかった。 君の<いかり>はそうやって隠されているみたいだね」
直訴(GM): 「・・・教えてほしいな、君はどんな時に<いかり>を感じるかな?」
ヴセーヴォロド:「理不尽に、傷つけられるものがいるときだ。」
直訴(GM): 「……そう。それはもしかしたら、君が感じ始めた<いかり>の姿かもしれないね」続いて見えてくるのは、青い草原を駆ける君の姿だ。「きみがあそこに置いたのは、"君にとって叶わない願い"だ。君は<よろこび>をそこに置いたね」「青い草原の君は、走り、飛びまわり、<よろこび>を体いっぱいに表している。君は、そんな自分の姿に、あこがれ、胸を焦がしているんだ。同時に、この気持ちを、心のどこかで叶わない願いだと感じているようだね。このよろこびを感じることができたら。それを知ることができたら。 君はその<よろこび>を、いつか手にできることを夢に見ているんだよ」
直訴(GM):「・・・教えてほしいな、君はどんな時に<よろこび>を感じるかな?」
ヴセーヴォロド:「自分と、自分の周りの人間が、幸せであるとき、だろうか。」
直訴(GM):「……そう。それは君にとって手に届かないものかもしれないけれど、いつか出会えることを祈っているよ」
直訴(GM):「さあ、最後だよ。君が最後に手にした、その<かなしみ>は、君の"取り戻したいもの"だ」
直訴(GM):「……おれは、心を食らう悪魔。君の心のことを知りたかったんだ。教えてくれてありがとう。……お礼に、おれから手渡すものがある」その箱に人形を入れて、君が持っているはずの鍵で、その箱の鍵をしめてくれ。銀色の鍵だよ」
直訴(GM):きみの目の前に鍵穴の着いた、は小さな箱があらわれる。そして君の手には、ここに来るときの扉で使った鍵が握られている。
直訴(GM):「それは、"秘密の箱"。どうして君が<最後の人形>をのこしたかは、答えなくていい。 ──君にだけ、その秘密は明け渡される」
ヴセーヴォロド:鍵を閉めます。

直訴(GM):箱に鍵をかけると、カチャリ、という音とともに、空間に割れ目が走り、ぼろぼろと崩れていく。
闇への中へ、落ちていく感覚。
そして再び目を覚ませば、そこはいつもの、拠点のベットの上。不思議な夢を見た気がする。……けれど、そこでの出来事はすべて忘れてしまった。代わりに、<かなしみ>の記憶だけ、あなたの頭には残っていた

……シナリオクリアです。


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総評

知って欲しいのが「うれしさ」、知られたくないのが「いかり」、そして得られないと分かっているのが「よろこび」。
行動の前に考えるのところからしてだいぶ慎重な性格のようです。(この辺はむしろ中の人のせいかもしれませんが。)
すこし気になったのは「守るべきものが幸せであるよろこび」を知って欲しいという点。
それを知って欲しい相手は「守るべきものが幸せであるよろこび」を知らない存在なのか、或いは「自分がよろこびを感じるからこそ幸せであって欲しい」ということを守るべきものに知って欲しいということなのか。このシナリオではそこまではわかりませんが、さて。

でもどっちにしろエゴイストなんだろうなあ。こいつ。

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