Garden


Rainy


参加者


GM.水島新
PL.ひよにし屋/市閑 要哉
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GM:それでは、「Rainy」始めたいと思います!よろしくお願いします!
市閑:よろしくお願いします!
GM:さてさて。淑やかに雨の降る、とある日のこと。要哉さんは拠点の自室で一人寛いでいました。細やかな水滴が窓を叩くぱらぱらという音以外には何も聞こえず、部屋の中はしんと静まり返っています。
市閑:「雨、ねえ」
GM:はい、まごうことなき雨天です。
GM:すると、落ち着いた雨の音に誘われるようにして、眠気がとろりと要哉さんを襲います。うとうと、うとうと、うとうと……
GM:………
GM:……
GM:…
市閑:スヤァ
GM:【雨】
GM:小鳥の囀る声を聞き、夢うつつの状態で貴方は不思議に思います。見慣れたあの森に、生き物はいないはず。
GM:徐々に意識もはっきりしてきた貴方はむくりと身体を起こします。するとそこは、小高い木々に囲まれた、貴方の知らない森でした。
GM:さて、貴方はどうしますか?
市閑:「鳥……?」鳥を探して周囲を注視します。
GM:注視ですね。
GM:……貴方はどうやら、草で編まれた洞の中にいるようですね。サイズは丁度要哉さんをすっぽり覆うくらいです。辺りは少し薄暗く、洞の外には木々の隙間から曇った空が見えています。
GM:声の正体と思しき鳥が数羽、木に止まっているのが見えますよ。
市閑:「誰がこんなもの作ったんだか」
市閑:外に出ます。
GM:外に出ると、目の前に獣道が見えますね。
市閑:獣道そのまま進みます。GOGO
GM:GO!
GM:獣道を歩いていくと、五分もしないうちに立派な大木が見えてきますよ。
GM:まるでこの森の長のように荘厳な樹ですね。要哉さんが腕を目いっぱいに広げてみても、その直径にはとても足りないでしょう。
GM:獣道はまだ続いているようですが、如何せん周囲が薄暗いので、先がよく見えません。
市閑:大木に注視してから、聞き耳を立てます。
GM:注視、聞き耳ですね。
GM:……大木は枝葉を大きく広げ、堂々とそこに構えています。雲を通して僅かに地上へ落ちてきた光をそれが妨げているせいか、木の下は周りより一段暗いようにも見えますね。
GM:そして葉が不穏にざわめく音を聞きますね。急に風が強くなってきたのでそのせいでしょうか。空を見上げると雲の流れが速くなっているのが確認出来ます。……嵐が来るのかもしれません。
GM:そして強い風の音に紛れ、足元で小さく「きゅう」と可愛らしい鳴き声が聞こえます。見てみると、白くてふわふわした生き物が、要哉さんの足にまとわりついています。
市閑:「何これ」と白い生き物を持ち上げます。
GM:それは尖った長い耳と長い尾、黒い瞳が印象的な白い獣でした。大きさはハムスター大で掌に納まるくらいですが、一体どんな種類の生き物であるのかは不明です。
GM:抱き上げるとまた「きゅう」と鳴きます。長い尾がゆらゆら揺れて、抱き上げられたのが嬉しいみたいです。
市閑:「迷子?」
GM:要哉さんに声を掛けられても、獣は「きゅう?」と鳴くだけです。……獣であれば当たり前のことでしょうか。
GM:そして要哉さんがその生き物を抱き上げたとき、どこからともなく、少年のものらしき声を聞きました。
GM:「きみは、今嵐を感じた。気配を感じた。 ねえ、きみはなにで嵐を感じた? 風の強さ?雲の流れ?木々のおしゃべり?おしえて?」
市閑:「……風だけど」
GM:「きみは周りの情況を感じ取るのがうまいのかな。  吹き荒ぶ風の中、きみはその変化を見抜くことができるのかも知れない。 世の変動や、自分ではどうにもならない危機を感じ取って自ら回避するみたいだね。 でも、それが原因で、きみは堕ちてゆくのかもしれない」
市閑:「ふうん」
GM:そんな声を聞いていると、とうとう雨が降り始めました。雨脚は強く、遠くでは雷鳴が響いています。嵐が訪れたようです。
GM:「おやおや、雨が降ってきたみたいだね。 きみはどうする? そこで嵐を凌いでもいいかも知れないけれど、 先を急いでもいいし、来た道にあった洞に戻ってもいい」
市閑:「声がうざい」
GM:「酷い言われようだなあ」
市閑:その場に座り込み、なるべく影になっている場所に寄ります。
GM:「きみはここで嵐がやむのをまつんだね。 他の事象も時間が解決してくれると思っているのかな? いやいや、時に身を任せることは悪いことじゃあないよ。 それが最善である可能性もあるのだから」
市閑:「やっぱりうざい」
GM:要哉さんがその場に座り込むと、白い獣もきゅうきゅう鳴きながら擦り寄ってきています。少し不安なのかもしれませんね。
市閑:手で白い獣と遊びながら時を過ごします。
GM:遊んで貰って獣もきゅうきゅうと嬉しそうです。嵐のことなど忘れているようにはしゃいでいます。
GM:「……ふふ、きみは優しいんだね。ぼくの相棒と遊んでくれるんだ」
市閑:「……」
市閑:「いや、迎えに来いよ」
GM:「もちろん、ちゃんと迎えに行くよ」
GM:声がそう答えた途端、雨の音が弱まりました。風も徐々に収まっていきます。嵐が過ぎ去ったみたいですね。
GM:厚い雲が晴れていき、太陽の光が葉の隙間から零れ落ちてきます。雨が冷たかったせいでしょうか、その光はとても暖かく感ぜられました。
市閑:地面に生き物を放し、立ち上がって先へ進もうとします。
GM:地面へ下ろされると、生き物は元気よく前を駆けていきます。
少年:「やあ、やんだね」
市閑:「……さっきまでの声、お前か」
GM:前を見ると、白い軍服のようなものを身にまとい、二の腕まである黒い手袋をした赤と青の瞳をもつ少年の姿が見えます。
少年:「うん、そうだよ。一応はじめまして、かな」少年は駆け寄ってきた獣を抱き上げ肩に乗せながら頷きます。彼の額からは一本の角が生えていますね。
少年:「ぼくはここで、きみを待っていたんだ」
市閑:「なら最初から出て来いよ」
少年:「まあ、いいじゃないか。こうして会えたんだから」
少年:「さあ、嵐は終いにしよう。きみには、暖かな陽だまりを」そう言って少年が両腕を広げると、一瞬で鬱蒼とした森が開け、色とりどりの花が咲く花畑にやってきていました。
市閑:「……目的は?」少年に注視しながら。
少年:「それは、今から訊く質問の答えを聞くこと、かな」
GM:注視ですね。
GM:……上記以外の何かを見付けることは出来ませんね。ただ、少年に敵意はなさそうです。
少年:少年は獣と一緒に花畑の中に入っていきながら、要哉さんを見つめます。「…きみは、嵐を乗り越えた。どの選択にしても、それは変わらない。ねえ、きみはどれに惹かれた?」
少年:花畑の地平線から橋のように伸びる虹、足元を埋め尽くさんばかりに咲く花々、嵐が過ぎ去ったからか花畑から顔をのぞかせる栗鼠や兎や鹿といった動物たちの姿。
少年:それらを指差しながら、彼は貴方に問いました。
市閑:「それ、どれも嫌だって言ったら?」
少年:「どれも嫌……そうか」目を細め、呟きます。
市閑:「おれが惹かれるのなんて、ここにはないよ」
少年:「きみはなににも目を留めないのだね。 それは自分の行いを恥じているのか、 否きみは独りでも強くあれるひとなのかも知れない、 もう居ないのかも知れないけれど」
市閑:「そうかもね」
少年:「きみの言葉が聞けて嬉しかったよ。…これを、きみに」そう言って、彼はポケットから鍵を取り出して、要哉さんに差し出しました。
市閑:それを受け取ります。
GM:少年から受け取った鍵は、金色で彼の瞳と同じように赤と青の石がはめ込まれていました。
少年:「その鍵は、その扉のものだよ。そこを潜ると帰れる」
GM:少年がそう言った途端、背後でごとんと音が聞こえました。振り向くとそこには、木製の扉が場違いに浮いています。
少年:「ぼくは、きみが『挫けた』時のことが知りたかった。誰にでもありうるその感情、記憶…少しでもきみの話が聞けてぼくは楽しかった。…さようなら。願わくば、きみとはもう会わないことを祈っているよ」
市閑:「おれも会いたくないね」
市閑:そっちへ行って、鍵を開けます。振り返らずに扉を開けて。
GM:では、扉を潜りますか
GM:?
市閑:yes
GM:………
GM:……
GM:…
GM:要哉さんが扉を潜った先には、見慣れた森がありました。そして貴方は、今まで一体何をしていたのだろうと首を捻ります。森に足を運んだ記憶など一切ありません。
GM:けれど、少なくともただ散歩をしていたというわけではなさそうだ、と、胸の内に湧き出た記憶を噛み締めて、要哉さんは一人思うことでしょう……。
GM:【停止】
GM:お疲れさまでした、シナリオクリアです!
市閑:ありがとうございます!
GM:はい!ではクリア報酬に、要哉さんは『挫折』に関する記憶を得ますね!!
市閑:わあい
市閑:お疲れさまでした〜
GM:お疲れさまでした〜!後ほどBBS立てておきますのでそちらに書き込みお願いします!
市閑:了解です!
GM:ではでは!解散〜!
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