Garden


3


参加者


GM.ひぃらり
PL.ぴよなか/篠富晶
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GM:それでは時間となりましたので、Chapter「3」セッションを始めさせて頂きます。
宜しくお願い致します!
篠富:よろしくお願いします!!!
GM:「私……に…れな……た」
GM:誰かの声が、聞こえた気がした。
GM:・
GM:・
GM:・
GM:【3】
GM:ふと、目を開ける。
GM:高い天井から吊り下げられている小さなシャンデリアが
どこか懐かしい、温かな光を部屋に優しく落としていた。
GM:床には華やかな模様の絨毯が敷かれ、一歩でも動けばあなたの足裏を柔らかく受け止める。
アンティーク調のテーブルを挟むように設置されたふたつのソファ、
飾られた絵画の数々に、奥の方に設置された、四角い口をぽっかり開ける暖炉、
どれを取っても非常に繊細なかつ上品作りをしていることがわかるだろう。
向こう側の壁には扉が見える。
篠富:「……」知らない部屋だ。周囲を幻視、ききっみする
篠富:?
篠富:聞き耳する
GM:《聞き耳》
静かなものだ。なにも聞こえず、誰の気配も感じない。
GM:……と。
GM:ふわり、風が起こる。何かに導かれるようにして、あなたはソファに目を向けた。
GM:そこには、……いつの間にか少女と青年が、向かい合って座っている。
だがその姿は通常の人間よりも薄く、しかし影法師と言い切るにはやけに鮮明で、
【幻影】と言い表すのがしっくりくるだろう。
幻影たちがあなたに気づく様子はない。
GM:あなたの目の前で、青年は少女に向かって口を開く。
「君は、"3"を知っているかな」
「3?」
首をかしげる少女に、青年は頷く。
GM:「そう。……"3"というのは特別な数字だ。
世界の彼方此方には"3"があって、僕らはいつも3に触れながら、
無意識のうちに"3"を見て、知らず識らずのうちに3を感じている。
………"3"は、特別なんだよ」
GM:「………よくわからないわ」少女は深く考え込んだ様子で呟く。
GM:「ふふ…ごめん、少し難しすぎたね。それじゃあ、簡単なところから始めよう」
歌うように、導くように、青年は"3"を挙げ連ね始める。
「先ず、身近にある"3"の話から。三角形、三原色……円周率も"3"から始まる」
GM:「君自身もまた、"3"を持っている」そう言って青年は、少女の耳のあたりを指差した。
「ここには平衡感覚を司る器官が潜んでいてね、名前を、"三"半規管というんだ」
驚いたように目を見開く少女に、青年は笑う。
「世界は"3"で溢れているんだよ」
GM:「さぁ、今度はこっちから質問だ。"3"と言われてなにを思い出すかな?」
少女は元気よく声をあげる。それならわたし、答えられるわ。
「3時のおやつ!」
青年は虚をつかれたように目をぱちくりとさせた後、噴き出した。
「うん、それもまた3だ」
GM:・
GM:・
GM:・
GM:ひとつ、まばたきをしてる間に幻影たちは消えていた。
あなただけがひとりきり、誰もいない部屋に残される。
篠富:「…」ぐし、と袖で目元をこする。夢でも見てるんだろうか。
GM:その後、待ってもなにか起こる気配はない。
…この部屋を見て回ってもいいし、あそこに見える扉をくぐってもいいだろう。
篠富:絵画を幻視してみよう。
GM:《注視/幻視》
「絵画」
赤、青、黄の三角形をいくつも組み合わせ、不思議な模様を描き出した絵画だ。
篠富:「……」不機嫌そうに寄せた眉を、より寄せる。ぎゅぎゅっ
GM:ぎゅぎゅっ
篠富:よくわからん。
篠富:暖炉見るぅ…火ついてんのかな
GM:《注視/幻視》
「暖炉」
暖炉に現在火はなく、灰があるだけだ。
マントルピースの上には『不思議の国のアリス』の冒頭の場面を再現した像が置かれている。
急いで走る時計ウサギの懐中時計は、3時で止まっている。
篠富:ハイッ(甲高い声)
篠富:ソファは…ぬくもりとか残ってないのかな。幻影だったけど…
GM:《注視/幻視》
「ソファ」
とても座り心地の良さそうなソファだ。
優に三人は同時に座れるだろう。
篠富:でっかい
篠富:やっぱりソファ!!三人乗っても!!!!
篠富:扉に向かいます
GM:部屋に入った瞬間、古い本の香りがあなたの鼻腔をくすぐる。
GM:壁一面を埋めつくさんばかりの数の【本】が、嵌め込み式の本棚に静かに収まっている。
部屋の様相から察するに、ここはどうやら書斎のようだ。
GM:重厚感のある【机】の上には地球儀や羽ペンを始めとする文房具が置かれており、
その側に艶やかな革張りの【椅子】が寄り添う。
机の真向かいにある暖炉の口を囲むマントルピースには、やはり美麗な装飾が施されている。
篠富:なんか懐かしい気がする。周囲をまたぐるりと見回した
GM:……と、そのとき、またふわりと風が起こる。
いつの間にか、先程見たのと同じ少女と青年の幻影がそこにいた。
少女の方はいたずらっぽい表情で、
青年の方は少し困った微笑みを浮かべて書斎を歩いている。
GM:「ここに入ったこと、お父様には絶対内緒よ、怒られちゃうわ」
青年はわかったよと頷いた。
それに対して少女は顔を明るくした後、青年へ問いを投げかける。
GM:「ねぇ、本にも3は関係するの? お話にも3はあるのかしら」
「ああ、勿論」
そして今日も、青年の"授業"は始まる。
GM:「神や魔の者もまた、"3"に囚われている」
GM:「北欧神話に登場する運命の三女神であるウルズ、ベルダンディー、スクルド、
キリストは磔刑から三日目に復活し、
また世界中の妖精や魔物が叶える願いの最大数は三つと相場が決まっている。
三匹の子ブタ、三匹のヤギのガラガラドン、三銃士………
このように、世界各地で物語られる数々の噺に"3"は現れる」
GM:「ギリシャ神話もまた例外じゃない。
有名なところで言えば、怪物メドゥーサを末妹とするゴルゴーン三姉妹だろう。
そして……彼女たちの姉妹にあたる「グライアイ」という魔女も、三姉妹」
GM:「三姉妹と三姉妹が姉妹なら、六人姉妹なのではないの?」少女は不思議そうに問う。
GM:「その通り。だけれど、彼女たちはあくまで"ゴルゴーン三姉妹"と"グライアイ"だ。
彼女たちは"3"と"3"に分けられている。
まるで6であってはいけないように。3であることに、意味があるように」
GM:「2でもなく、4でもない。彼女たちは3である。
………それがどうしてだか、わかるかな」青年は問いかける。
GM:「…………わからないわ」少女はしょんぼりとうなだれる。
GM:そんな少女の頭を、青年の骨ばった大きな手が優しく撫でた。
「大丈夫、君ならいずれわかるさ。……きっと君なら」
青年の言葉に、曇っていた少女の顔が少しずつ、少しずつ嬉しさに染まっていく………。
GM:・
GM:・
GM:・
GM:ひとつ、まばたきをしてる間に、やはり幻影たちは消えていた。
あなただけがひとりきり、誰もいない部屋に残される。
篠富:がしがしと後ろ頭を掻く。盗み見してる気分だ
GM:その後、待ってもなにか起こる気配はない。
…この部屋を見て回ってもいいし、くぐってきた扉を、また戻ってみてもいいだろう。
GM:おおよしよし
篠富:うえーん
篠富:本見てみよ…
GM:《注視/幻視》
「本」
様々なジャンルの本が、本棚にきっちりと収められている。
世界の神話を集めたシリーズや童話、小説などもあるようだ。
篠富:きっちりなのはとても良い。
篠富:机を見てみる。
GM:《注視/幻視》
「机」
重量感のある、上品な机だ。
様々な文房具や雑貨品、使い込まれた聖書などが置いてある。
篠富:良い机だ。讃えよう
篠富:椅子も見れるかな。
GM:《注視/幻視》
「椅子」
艶やかさの美しい、革張りの椅子だ。
三方向へ広がる彫り模様は、とても繊細な仕上がりになっている。
篠富:良い椅子だ。讃えよう
篠富:「…」なんだってんだ・・・
篠富:扉へ向かおう…
GM:扉をくぐり、戻ってみると、コツリ、硬い床があなたの足音を響かせる。
GM:先ほどと同じ部屋ではない。
モノクロのチェック模様の床が広がるそこは玄関ホールだった。
振り向けば上へ続く階段が、正面には重々しい両開きの扉がある。
篠富:玄関だ。
GM:…と、そのとき、またふわりと風が起こる。
あなたは導かれるように、両開きの扉のほうへ顔を向ける。
やはりと言うべきか、そこには青年の幻影があった。
大きな荷物を傍らに、彼はドアノブに手をかけ、今にも捻ろうとしている。
GM:「待って!」
必死な思いの詰まった声が、後ろから弾けた。
GM:やって来た少女の幻影はあなたのそばを駆け抜け、その勢いのまま青年に抱きつく。
「どうして…!?」
可愛らしいその顔は、悲しみに濡れていた。
それを見た青年は眉を下げ、膝を折る。少女が目を合わせやすいように。
「時が来てしまったんだ。ただ、それだけだよ」
GM:青年は、少女を優しく撫でる。
「これもまた、"3"なだけ、"3"になるだけだよ。
君と僕、第三者と第三者、……同じ場に立つことのない、遠い"3"になるだけだ」
GM:「ねぇ、覚えているかい? 僕がこれまでに教えた数々の"3"のことを」
「……覚えているわ、勿論。でも、わたし、まだ全然わからないの」
「……大丈夫さ」
GM:青年は、微笑む。
「4本足で生まれ、2本足になり、最後には"3"本足に至る、それが僕ら人間だ。
 人は皆"3"で繋がり、"3"に導かれ、"3"に惹かれて……"3"を手繰り寄せる。
 君もまたそうだ。君ならきっと辿り着ける。…僕はそう信じている」
「、」
「辿り着けるよ」
GM:「それまでの、さよならだ」
またね。その三文字を最後に、青年は立ち上がり扉を開く。
外へ出て行く彼を、少女は引き留めることができなかった。
GM:・
GM:・
GM:・
GM:ひとつ、まばたきをしてる間に、やはり幻影たちは消え────
パサリ
背後で音がした。なにかが落ちて来たような音だった。
篠富:「…、」背後を振り返る。
GM:そこには、一冊の本が開いた形で落ちていた。
篠富:拾い上げて、見る。
GM:それは、日記帳のようだった。
几帳面だが、子どもらしい……もっと言えば少女らしい甘さの見える字が踊っている。
GM:そこに綴られているのは、彼との"3"の日々。
GM:三角形、三原色、円周率の始めの数字、三半規管、3時のおやつ
"3"に女神や魔物、童話、小説、三姉妹、
第三者と第三者、同じ場に立つことのない、遠い"3"
人は皆"3"で繋がり、"3"に導かれ、"3"に惹かれて、"3"を手繰り寄せる。
彼は私が辿り着けると信じてるって、
GM:だけど、
GM:『私は"3"に至れなかった』
この一文を最後に、後のページは白紙になっている。
GM:その時だった。突然たくさんの記憶があなたの内に湧き上がってくる。
元いた処での思い出も、ここではない場所の記憶も、
ずっと忘れていたはずのそれらを次々と、次々と。
GM:《どうか、あなたの"3"を教えて》
誰かの声が聞こえた気がした。
GM:あなたは無意識のうちに、あなたにとって最も印象深い"3"を頭に浮かべるだろう。
篠富:頭に浮かぶ3は、自分のことだ。
篠富:……3。
篠富晶は、”3”番目の子供。
上に二人の兄がいる”3”兄妹の末っ子で、全てが後回しで、最後になる”3”番目。

父と呼ぶべき男の認識では、「どうして作ったかわからない」
母と呼ぶべき女の認識では、「どうして生んだかわからない」
そんな”3”番目が”1”番最初の”娘”で、”最後”
GM:あなたの"3"が、浮かんで空間に落ちていく。
ピシリ、空間がひび割れる。
そのまま卵の殻を落とすようにパラパラと、空間の破片が落ちていく………。
GM:・
GM:・
GM:・
GM:目が覚めると、そこはいつもの自室だった。
特に変わっていることは、なにもない。
そう、…なにも変わってなどいないのだ。
篠富:「……」
何も変わってない。変わるわけもない。
きっと死んだって変わらない。……なにもかも。
GM:それでも、そこにはただ、xがあるのだろう。
GM:【ED】
GM:Chapter「3」セッションクリアです。
お疲れ様でした
篠富:お疲れ様でしたああああああ
篠富:どうも三番目の子供です。
GM:ふふ
GM:(我が家のアンリマユも三番目だわって顔)
篠富:すべての怒りと怨みは”1”番に受けたアンリマユだよ
GM:すぐそういうことする(おなじ)
GM:◆クリア報酬
・「自身の「3」に関する記憶の一部」(シナリオ内でRPしたものとなります)
・「"3"を抱いた追憶へ」
http://nanos.jp/kazenotawagoto/page/264/
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