黄瀬君と休日


土曜日、今日は珍しく涼太君が仕事も部活もお休みということで私は涼太君のお家にお邪魔しています。
涼太君の家はきれいに片付いていて、すこしびっくりした。もっと無駄なものとか散乱してるかと思ってた・・・。
そんな考えがばれたのか、涼太君に鼻をつままれる。

「んぐっ」

「なぁに考えてんスか?・・・そんなに俺の部屋が片付いてるのが意外?」

「(変な声でた・・・)うん。もっと散らかってると思ってた。・・・昔は散らかってたし」

「まぁ、つい最近まではあんまりきれいにはしてなかったっスけどね。名前と付き合い始めてからはいつ名前が来てもいいようにきれいにしてるんスよ」


笑顔で言われて反応に困った。だって恥ずかしいしうれしいしでどんな反応したらいいかわかんないんだもん。

「名前かわいー!困った顔の名前もいいっスね!」

正面からぎゅうぎゅうと抱きしめられながら言われる。涼太君の体重がかかって少しだけ辛かったけどそれ以上に幸せだった。
だからそっと背中に腕を回してみる。そしたら抱きしめられる力が強まった。

「名前、好きっス」

「・・・私も好きだよ」

なんか、本当バカップルみたい。でもそんな今が幸せ。


付き合い始めて、私たちは今までの時間を埋めるかのように頻繁に遊んだり、互いの家を行き来するようになった。(数回泊まったりもした)
遊んだりするときはまるで中学生の恋愛みたいで、ちょっとむず痒い。でも幸せ。幸せって、言いすぎな気がするけど本当のことだから何度だって言える。


「・・・名前?ぼーっとして、どうしたんスか」

「ううん、なんでもないの。ただ、涼太君のことが好きだなーって思ってただけ」

「・・・反則っスよ」

・・・真っ赤な顔の涼太君はかっこいいんだけどなんだか可愛いと思いました。


(涼太君、可愛い)(な、なんなんスかそれ!?名前のほうが可愛いっス)

ようはバカップルなんです


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