俺と幼馴染


「がんばってね」彼女のその一言で俺はすごく頑張れるんだ。


俺と名前は幼馴染だ。俺がモデルをはじめてからは距離をとってるけど本当はもっと近くにいたいと思ってる。

そう思ってるのが俺だけじゃないと嬉しいんスけどね。


「遅くなりましたー」

「黄瀬!遅い!!早く着替えてきなさい!」

「幸崎っち〜相変わらず厳しいっスよ〜」

「あんたに優しくする理由なんてないでしょ!優しさとかは名前に求めてよね!」

幸崎っちは俺と名前の関係を知ってるだけあって、やっぱり手厳しいっス。
あ、手厳しいのは俺の気持ちを知ってるからスかね。

「苗字さんとはあんまり話せないんスよね・・・。幸崎っち、機会をつくってくれたりしないんスか?」

「無理。自分で頑張って」

俺の気持ちを知りながらなかなか協力してくれないのは流石につらい。

そのまま他の部員のところへ行ってしまった幸崎っちを横目で見ながら俺は更衣室に向かう。(いい加減部活をはじめないと笠松先輩にどやされるんスよ)





「今日は基礎練習のあとにミニゲームをする予定だから!チーム編成はこっちで決めます。では、基礎練習はじめてください!」

幸崎っちのマネジメントにはすごく助かってる。でも、名前がいてくれればな・・・なんて考えてもしまうわけであって・・・。


「(・・・はぁ。せめて話がしたいっス)」

「黄瀬ぇ!なに考えてんだ!!ちゃんと走れ!!」

「はいっ!」

あぁ、幸崎っちやっぱり手厳しいっス。


(名前と話がしたい。)(マネージャーとか、してくれないっスかね)


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