幼馴染と私
突然ですが、私の幼馴染は暴君です。それも私(とほんの一部の仲間)に対してだけ。
「おい名前、湯豆腐食べたい」
「・・・赤司君、それは私に作れって言いたいのかな?」
コクリ、とひとつ頷いた赤司君にため息をつきたくなるがなんとか耐えた(だってそんなことしたら赤司君怖い)
さっきも言ったが私の幼馴染、赤司君は暴君です。私はそんな赤司君にまるで下僕のような扱いをされてます。
それでも何にも言い返せないのは私が赤司君のことを好きだからであって・・・。
「(複雑・・・なんだよね)」
「おい名前?」
「え?あぁ、なんでもないよ。じゃあ今日赤司君の家に行ってもいい?それともうちにくる?」
「・・・行く。作って待っててくれ」
「りょーかい」
今日みたいにあれ作れこれ作れなんてのはまだまだ生易しい。
酷い時は部活で必要なものを買ってこいと言われたり(ついでに私はバスケ部と関係ない。もう一つ言うと頼まれたときすでに私は家に帰り着いていた)
「まぁなに言われても言うとおりにしちゃうんだけどね」
家に帰り湯豆腐を作る。もちろん味付けは赤司君好みの味に仕上げた。
他にも何品か作って赤司君がうちに来てから一緒にごはん。
赤司君はけっして「おいしい」とは言ってくれないけど残さず食べてくれるからそれだけで十分幸せな気持ちになれるんだ!
(あれ?)(これってどうなの私!!?)
(・・・名前?百面相してどうしたんだ?)(な、なんでもない!!)
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