姫
姫
ああ、私を呼ぶその透き通るような声……
今日も美しいです!
「姫?聞こえているのか」
「聞こえていますっ!赤司様!」
私が返事をすると、赤司様は困った顔ではぁ、とため息をついた
「様って何だよ」
「だだだだって赤司様は赤司様で」
「もういい」
赤司様は私の口に手を当て言葉を止めた
「征十郎。はい、続けて」
にこりと微笑まれ、言うように促される
「せせせせせせせい」
「うん」
「征十郎……」
「!」
「さま……」
「様はつけるなって言っただろう。まあいい。これからはせめて征十郎と呼べ」
「ししししかし私のような者が赤司様を下の名前で呼ぶなんて……あ」
私が自分を卑下するような事を言ってしまうと、赤司様は私の頭を優しく撫でてくれた
「ん……」
「僕がお願いしてるんだ。もし、誰かがそのことでお前に嫌がらせや何かしたら、いやする前に僕が止めてみせる。それとも、僕を名前で呼ぶのは嫌?」
「そんなこと!」
「なら、できるね?」
「はい……」
「これからも仲良くしよう、姫」
「はい!征十郎さまっ!!」
PS 赤司様を名前で様をつけるようになったら、青峰君に「余計下僕っぽくなったな」とか言われたから嬉しくてお尻を撫で回してあげた
その後青峰君は征十郎さまにどっかに連れてかれて地獄を体験したような顔で戻ってきたけど、私には関係ないよね!
そして私は今日も征十郎さまを見て過ごすのだ
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