厠での出来事
※診断お題参考
幸村がゲスいです
幸と他の女との絡みあり
いろいろ許せる人向け
微裏?







厠へ行くと、木の板1枚挟んだ向こうの個室で男女の営みが行われていた


男の声は聞こえないが、行為中の音と女性の嬌声が聞こえてくる。


耳を塞いで用は済ませたけど出るに出られず困ってしまった



「くっ……」


(あ…)


くぐもった男性の声。それは幸村のものだった


幸村が自分と付き合う前は女遊びが激しかったことも、付き合ってからも時々その欲求を他の女性で満たしていることは知っていた


けれど、実際にしてるのを見たのは初めてだ


こうしてる間にも二人の行為は激しさを増していく


聞きたくない…聞きたくないのに


耳を塞いでも聞こえる声にどうしようもないほどの悲しみと嫉妬が私のなかで駆け巡る


一際甲高い声が聞こえた後、幸村が女性を床にたたき付けた


「な、何をなさ……」


「あなたのような卑しい女にはもう興味がありません。私の前から消えていただけないでしょうか」


「い、卑しいってあなたから誘ってきたのですよ!?」


「存じております。しかし初対面の男にすぐ尻を振るような汚らわしい女は女ではありません。どうぞ早く」


幸村に帰るのを促された女は、悔しそうに暴言を吐きながら出ていった


幸村は出口を閉めると、こちらに話し掛けてくる


「申し訳ありません。失礼ですが、先程の会話を聞いていましたか?」


まずい


答えてたら確実に私だと分かってしまう


何とか逃げられないかと考えるが、ただの女である私が幸村を出し抜けるはずがない


大人しく扉を開けることにした


「…っ女主、様」


「ごめん幸村。聞くつもりじゃ、なかったんだけど」


驚いた顔をする幸村に何と言って良いか分からない


「ち、違いますこれはっ…」


「もういいよ。幸村なんて嫌い!私も、遊びなんでしょう?もういいからっ…」


早くこの場を去りたかった


幸村の前で泣いてしまわないうちに


それなのに


幸村が私を押し倒したから、逃げられなくなってしまった


「それは、私を捨てると…いうことですか」


怖い。


幸村が、怖い


こんな状況なのにいつもと変わらぬ笑みを浮かべるなんて


「捨てるのは…幸村じゃない!飽きたら捨てるんでしょう今の女性みたいに」


「私には、貴女だけです。捨てるなど絶対にありえません」


「なら、どうして笑ってるの」


「…貴女様を安心させるためです。ほら、私に笑顔を見せてください」


幸村は私の足をはだけさせると、足首を強く吸った


その唇は徐々に上がり太股まできたところで抑えきれず声が漏れる


「ふふ…女主様も楽しんでいらっしゃるようで何よりです」


こんな


こんな一方的な快楽は嫌なのに


笑顔で私を突き落とす彼に、私は逆らえない


何をされても、愛しているから



「女主様……愛しています」


「幸村、私も愛して、る」


私を愛してるなんてそんな嘘にさえ縋りたいほど、愛してる






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