その翌日姫と赤也が付き合ったことを知らされた
幸せそうに微笑む二人の惚気話つきで
赤也は俺より先に姫先輩と間接きすするなんてーとか言ってたけど
いいじゃんお前は
姫との未来があるんだぜぃ?
俺はあいつらの前できちんと笑えていただろうか
あの時ジュースをとっさに奪った理由
ほんの
ほんの少し
ほんの少しだけ期待した
俺のこと、意識してくれるかもって
まだ可能性は残ってるって……
「あーあ、らしくねぇ」
なぁ姫、赤也に泣かされたらいつでも来いよ
俺の隣はお前のために空けとくから
「お前ら、お似合いだぜ」
あの時言った言葉を思いだした
本心だった
でも…………
姫を1番幸せにできる奴は……
考えるのをやめ、あの時のオレンジジュースの味を思い出しながら
俺は自分の唇を撫でた
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