×進撃

・エレンの兄に転生。
・ブラコン。
・現在は医務室勤務。
・一応リヴァイ班に所属していた。




黒いTシャツに真白い白衣。
さらにはメガネ。金色の目に茶色の髪。
見た目はそのまんま保健医。

医務室での仕事はあまり無い。
怪我人さえいなければ中々に暇なのだ。
あったとしても書類の記入など、そんなもの。
後はどうしても体を動かしたいときは弟の組み手の相手。実践から離れても強さは劣らず。

のんびりと書類を整理していれば行き成り荒々しく開かれる扉。

「捺希さん!!!」

「ん?」

入ってきたのは捺希の良く見知った三人。
ただしその一人は額から血を流しているが。

「エレンが!!」

二人に抱えられたエレンを見て噴き出す捺希。

「エレン?!とりあえずベットに寝かせろ!」


意識の無いエレンをベットに寝かせて捺希は治療を始める。
消毒をしてガーゼを貼りその上に丁寧に包帯を巻いていく。


一通り治療を終えてアルミンとミカサに経緯を聞いた。

「で、どうしたんだ?」

「それが…」

「訓練で…落ちた」

「えっ!簡潔だけど!簡潔だけど!!落ちたって!!!」

「でも、本当」

「あー…つまり?立体起動装置の練習してて額から落ちたんだな?」

無言でミカサは頷く。


「流石捺希さん…」

「全く…とりあえず軽い脳震盪だからもうしばらくすれば起きると思うけどもう今日は安静、だな」

「はい…」


カルテの必要項目にスラスラと記入をしていく。
書き終わったところでエレンが起き上る。

「ん…」

「エレン…!」

「あ、起きたんだね…」


「ここは…?」

「医務室」

「そうか…いって!」


巻かれた包帯を抑える。

「エレン、今日はもう安静にしてろよ?軽い脳震盪だけど頭打ってるからな…」

「兄さん…わかった」

「エレンって捺希さんの言う事だけはよく聞いてたよな」

そうアルミンが呟く。
ミカサもそれに頷いた。


「で?エレン」

「ん?」

「立体起動装置のテストは大丈夫なのか?今日テストだったんだろ?」

「…」

「…」

「…」

エレンは無言で視線を外してミカサは無表情でエレンを見る、そしてアルミンは苦笑いを浮かべる。

そんな様子の三人に捺希も苦笑い。


「そうか…」

「なあ…その、コツを教えてくれよ兄さん」

「コツ?あーそうだな…自然体でいることだな…それに…いや、なんでもない」

「なんだよ?」

「とにかく自然体でいろ、力まずに力を抜け」

「おう!」

「とにかく明日はオレも見に行くわ」

「え!!」

「捺希兄さんも…?」

「ああ」

心なしかミカサの表情が明るくなった。
なんだかんだミカサは捺希の事を本当の兄の様に慕っている。
それこそエレンと同じ位大好き。

「さっお前ら今日はもう休め」


そういって三人を宿舎に送り出した。
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