チャイムが鳴り自分の席へ座る。
自由な席。
各々何時も決まった所に席についている。
燐としえみの後ろの席に捺希と銀時が何時も座っている。
授業中1番うるさいメンバーだ。
主に銀時と捺希が騒ぎそれに触発された燐もまた騒ぐという負の連鎖が起きている。
勝呂とも打ち解けた燐だがその騒がしさによく怒られている。
銀時は某マヨラーに声が似ているからとよく勝呂をからかっていたり。

「ん…すきやき…」

「ブフォ!!また燐寝てるし!!」

「しかもすきやきって…ヤベェまじうけるんですけど」

寝ている燐を面白そうに笑いながら見る2人。

しまいには机に乗り出して燐の髪の毛を弄り始める捺希。
それを爆笑しながら写メを撮る銀時。

「ぎ、銀ちゃん捺希ちゃん…!」

顔を赤くして眉間に皺を寄せながら2人を呼ぶしえみ。

流石にしえみでも注意するか、と周りは思った。
だがしかし。

「やるならこれ使って!」

ふにゃりと笑いながら差し出したのはくしと髪飾り。

しえみを見て銀時と捺希は顔を見合わせて悪どい笑みを浮かべた。

「流石しえみちゃん!!わかってらっしゃる!!」

受け取り再び燐の髪の毛を弄り始めた。
それに周りの心の声が一つになった。

(注意するんじゃないの!?)



完成したのは可愛く弄られた燐。

「きゃー!燐すっごくかわいいよ!!」

「ヤベェ!!無駄に似合うんですけど!!」

「ちょうかわいいな!!」

3人とも写メを撮った。


今だに寝ている燐に逆に凄いと感心する周り。


「わぁかわいいね、奥村君」

「はぁ?どこが?」


「あ、ねぇ私も撮っていいかな?」

いつの間にか前に来ている朴。

「朴!?」

あんた、いつの間に…!と驚く出雲。
捺希たちはどうぞどうぞと迎え入れた。

前の席がまた一層騒がしくなる。
わいわいきゃあきゃあと。


だがここで忘れてはいけない、まだ授業中であるということを。
教壇に立つ先生に青筋が立っているということを。
まあ仕方がない。

大きく息を吸い込んで大きく腹から叫んだ。

「静かにせんかあああああああああ!!!!」


教室に怒号が響いた。
他の教室では、またか…と遠い目をしている教員が複数。

ちなみに違う教室で授業をしていた燐の双子の弟である雪男の胃が痛んでいたり頭痛が起きたりして生徒からは労いの声が掛かっていたり。




燐はというとその怒号で起きた。
行き成りの大声で飛び起きる。


「なっなんだ!?敵襲?!」


「「ブフゥ!!!」」

それにまた捺希と銀時が盛大に噴出した。




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