疲れたように教室を出て行く先生に勝呂は心の中で労いの言葉を送った。
休憩を挟んで次の授業が始まる。
雪男が担当している悪魔薬学の授業。

「あ!ゆっきー!!」

「次眼鏡の授業だったのか」


「…はいはい!授業始めますのでお静かに!特にそこの二人!!」

「「…ウィッス」」


早速と前回の小テスト返しが始まった。
次々に呼ばれる。

「勝呂君」

「おん」

「よく頑張りましたね」


勝呂が返されたテストは満点だった。
それにすげぇええと燐は騒ぐ。
満更でもないようだ。

「おおお…流石は勝呂ん…伊達にトサカじゃないわ…」

「やだこれ、何この点数ウウウ!!何なの?!馬鹿なの?!死ぬの?!」

「やかましいわ!誰が馬鹿や!!くるくるパーに言われとうないわ!!」

「んだとこのトサカアアアアアア!!!誰がくるくるパーだコルァアアアアアアア!!!」


「勝呂君!坂田君!!!」

雪男の一喝によって大人しくなる二人。
テスト返しは続行された。

「志摩君」

「はーい」


普通の点数。
よくも悪くも無い。


「しえみさん」

「はい!」

流石は祓魔屋の娘だけはある。
中々に良い点数。

最初に比べて大分正式名称で書いてある。

「中々いいんじゃねーの」

「ほんとだね!」

「えへへ」


「奥村君…」

「おう」

「…胃が痛いよ」


悲惨な点数だった。
もう殆ど0点。

「坂田君」

「へーい」

「…」

雪男が固まった。
点数は0点に近い。
それもほぼ白紙。

「胃がとても…痛い…」

「おう、なんか悪ィ…」


思わず謝ってしまうほど雪男の背中に哀愁が漂っていた。


「捺希さん」

「はーい」

「…ちゃんとふざけないで書きましょう」

6割は取れているがいかんせん答えがふざけている。
わかりません、はまだいい。
アレがああなっているやつ、とか。
フォッてなっているやつ、などなんか擬音語のような回答ばかりだった。
さらに無駄にうまい絵を載せている。

「ぺろ」



こうやって祓魔塾の先生達のストレスは溜まっていっているのだ。







青の日常

(この絵ちょーうめぇ!!)(でしょ?)
(流石捺希だわ)(ドヤァ)
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