面倒ごとと事件は向こうからやってくる


事情聴取がはじまる。
アリバイなどを聞かれ開放された。

無実だと分かり帰っても良いと言われ帰ろうとした。


部屋を出たところで先ほどの少年たちに遭遇した。


「あれ」

「おねーさん!」

「見つかったのか?」

「うん!でもコナンくん、一人で現場に行っちゃったから…」


少年たちは文句を言う。
阿笠は苦笑いで灰原はため息をついている。


「へぇ…」


少年たちは向こうから歩いてくる男の子に駆け寄った。


「あー!!コナン君!!!」


ぬけがけだなんだと騒ぐ。
灰原が近づいた。

「あら、その顔は何か分かったの?」

「ああ…って誰だ?」

捺希たちに気がつききょとん顔になる。


「ああ、私は捺希でこっちは晋助」

「捺希…って光彦を助けてくれたっていう?」

「はい!」

「へぇ…」

「えっとコナンくんだっけか」

「うん!」

「…あんまりやんちゃするなよ?」

「え?」

「いや、よく事件に首突っ込むんだろ?この子たちがよく抜け駆けをするっていってたし」

「あー…ははは…」


気まずそうに目線を泳がせた。

「ほどほどにしとけよ?」

「う、うん」


どうやらコナンが推理ショーを始めるようだ。
阿笠に耳打ちをして探偵役をしてもらうらしい。
聞こえていないと思っているようだが意外と声が大きく捺希と高杉には聞こえている。


「なあ…」

「見てきたいんだろ…」

「おう!」

はあ、とため息をつく高杉。
どうやらもうあきらめたようだ。

準備をしに行くコナン。


歩美は捺希と高杉をみた。


「どうした?」

「もしかしてお姉さんたちって付き合ってるの?」

「え?」

「…」

「いや、付き合ってないぞ?」

「えー!!」

「…そんなに付き合ってるように見える?」

「うん!!すっごくお似合いだよ!!」

「ありがとう?」


捺希はありがとうと言いつつ首を傾げる。


そんな会話をしていればどうやら推理ショーが始まった様。

周りは阿笠に注目をする。


捺希は楽しそうに見つめそんな様子をあきれたように見る高杉。



どんどん解かれていくトリック。

凄いなぁと感心をしている捺希。


犯人は追い詰められて逆上をした。
どこに隠し持っていたのか拳銃を構える。

どよめく周り。


ふいを衝かれた警察は迂闊に手を出せない。


「あーあ」

いつの時代も無能なんだなと高杉は呟いた。
私も一応警察なんだけどなと笑う捺希。


「仕方ないな…」

「さっさと殺ってこい」

「いや、殺さねぇよ?」


人ごみをすり抜けて犯人の前に立つ。
警察は危ないと叫ぶがそんなもの聞こえていないかのように近寄る。


「な、なんだお前!」

「ん?ただの女子高生だ」


笑う捺希。

まっすぐ見つめる。
素早く間合いをつめて拳銃を蹴り上げた。

いきなりのことで動けない犯人に回し蹴りを入る。

軽く吹き飛んだ。


伸びた犯人を警察が取り押さえる。


「君!危ないじゃないか!!」

そう警部らしき人にに怒鳴られる。

「いや、あんな雑魚にやられるくらい弱くねーよ」

「だからといってなぁ!」

「いいじゃねーか、何時もこいつなんかよりも凶悪な奴等相手にしてんだから」

「?」

「あ、知らないか…かぐやって知ってるか?」


まさか、と捺希を見る警部。


「あのかぐやか…!」

「たぶん」


まあいいやとはねを返す。


おまたせ、と高杉に言えば一言帰るぞと言って歩き出す。

その後姿を呆気にとられながら見つめる警部。


そんな警部にコナンはかぐやって何?と問いただす。


「ああ、かぐやっていうのはだな…特殊武装警察真選組に所属しているんだが…驚くほどに強いのがいるんだ…」

掴まえた凶悪犯たちや一部の警察官が呼び始めたらしくそのまま定着したものだという。

本名も姿もあまり知れていないというのもあったりする。


本人は特に隠しているわけではなくただあまり他の警察とは顔を合わせることが少ないだけで。

あくまで真選組は松平の直属の組織である。
ようは独立しているのだ。


コナンはその説明を聞いて二人の背中を訝しげに見つめた。




(なんなんだ、拳銃相手にひるまないどころか倒しちまうなんて…)








そのころ捺希は小さなくしゃみをしていたとか。
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