*大人表現があります。読まなくても次の話を読めば展開は分かるようになっております。






傑に運ばれてバスルームへ向かった私は、優しい声色で「脱いで。」と言われて素直に着て居た衣服に手をかけた。
一緒にお風呂へ入るのだろう、それくらいの事は分かっている。だけどどこか気恥ずかしいのはバスルームが明るいからだろう。
傑に隠れるようにしておずおずと後からバスルームに入って、置かれている椅子に座るように促されて傑が私の髪にシャワーをかけて、丁寧にシャンプーをして行く。
もうお風呂に入ってたんだけどね、なんて事は言わなくても傑も知ってるだろうし私もわざわざ言わない。傑の指先で優しく髪を洗われるのは心地良い。
丁寧にトリートメントもされた髪から甘い香りがする。

『私も洗ってもいい?』

「じゃあお願いしようか。」

交代で椅子に傑に座って貰って傑の髪ゴムを解いて、一旦バスルームの外へ置いた。
そして傑の長い髪にシャワーをかけてシャンプーで泡立てて行く。
私と同じ香りがする。不意に傑の身体に目線が行くと、鍛え上げられた逞しい身体が目に入って一瞬ドギマギする。この身体を見るのが初めてだと言う訳ではない。
少し期間が空いたからだろうか、変に緊張してしまう。髪を優しく洗って同じようにトリートメントをする。そして、どちらともなく顔と身体を互いに洗い終えた頃、傑に抱き締められた。直接触れる皮膚の感触が心地よい。
ポタポタと傑の髪から水滴が私の身体に落ちる。

「名前、いいかな?したい。」

『電気だけ消してもいい?』

「それは嫌かな。見えないし。」

『…恥ずかしいよ。』

「だからいいんだろう。壁に手着いて、こうやって。ほら。」

電気を暗くするという提案はあっさり却下されて傑に誘導されて狭いバスルームの壁に手を着くような形にさせられた。腰も引かれて腰を突き出すような体勢になってしまって本当に気恥ずかしい。傑は後ろから覆い被さるようにして私の胸元にすっと手を這わせてやわやわと大きな手で私の胸を包んで揉むようにしながら、私の髪をそっと掬い取って露わになったうなじに舌を這わせた。

『っ…ん…』

「声、少しだけ我慢してね。浴室は響くから。」

出来るものなら、している。勝手に漏れてしまうのだ。私は唇をきゅっと噛みしめると傑に胸の突起を指先でくりくりと刺激されて快楽で反射のように漏れる声を堪えはするものの甘いような声が微かに喉元から零れるように出て行く。

「名前、私少し余裕が無いみたい。本当はゆっくりしたいんだけどね。
それより早く挿れたい。」

傑がそう言って胸を片手で刺激しながら私の内腿に片手を這わせて開かれた脚の間から私の秘部に指を這わせた。私は声を堪えながら、必死でこくこくと頷いた。早く挿れて欲しいのは私も同じだった。傑とお風呂に入って傑の身体を見た時から抱かれたいと私の本能が求めていた。
シャワーと自分の愛液で濡れている私の秘部から、傑が指先を滑らせる度に浴室内に大きな水音が響く。声を堪えていると、頭の中で自分の声がくぐもったように聞こえて余計に羞恥心に煽られる。
傑が指先を秘部の突起にあてて、くりくりと刺激して行くと流石に堪えていた声が微かに漏れて我慢しきれない。脚が小刻みに震えだす。

『んっ…う…ぁ…ぁ…あ…んっ…』

「名前も余裕無さそうだね、溢れて来てる。」

『…な、い…んぅっ…傑の、ゆび、きもちい…』

「指だけかい?」

そう言って傑が私のうなじに舌を這わせてちゅうっと強く吸い付いた。
ざらりとした舌の感触で背筋にじれったい快感が走り抜けて行く。胸の突起を弄ばれながら、秘部の突起を指先で転がされていれば、脳の奥が麻痺して行くような感覚がする。
中から溢れ出して来る愛液は傑を求めて止まらずに溢れて熱い液体が脚の付け根に垂れて行くのが分かった。

『…んっ…ぜんぶ、きもちい…んっ…すぐる、だめ、いっちゃいそ…』

「まだ挿れてないのに全部とか言っちゃうのかな?可愛いね。名前。
そろそろイこうか。」

『んっ…あ、あぁっ…ふ、あ…待って、両手でしない…で…あっ…あ、いっちゃ、う…んぅ!…あっ…』

胸を弄んでいた片手が突然私の下半身に持って行かれて、イキそうで限界になっている中に指先を沈められて中をぐりぐりと刺激されて私は呆気なく足をびくびくと震わせて達してしまった。傑の指先はまだ痙攣している中で指先を広げるようにして中を犯して行く。
片手の指先で下の突起を弄ばれながら、中をもう片手で刺激されれば私はイったのにまだイってるような変な感覚に陥る。少し気が狂いそうだ。

『お願い…傑の、いれて…』

「うん、いいよ。ねえ、名前。攫われるのは私だけにしてね。」

耳元で囁かれて、何を言ってるの?と聞こうとする前に指が引き抜かれ傑のを宛がわれて先端を沈められて問いかける事が出来ない。結合部から、生々しい水音がする。
先端だけで、脳が痺れてしまう感覚に陥る。まだその感覚に耐えられないから、待って欲しい。そう思うのに中は震えながら傑のを求める。
ゆっくりと傑のを沈められて、全部入った時一番上ずった声が出てしまった。
傑は私の腰を掴んでゆっくり腰を打ち付けて行く。圧迫感が頭が変になるくらい気持ちいい。

『んっ…は、あっ…んんっ…う…』

「…名前、好きだよ。」

『私も、好き…んっ…ぅ…あ、す、き』

「幾らこうしたって、足りないんだ。強欲だね、私は。」

傑の先端で奥を突かれると、その度に足が震える。もう、苦しい。快楽ってこんなに苦しいのだろうか、毎回する度に思ってしまう。
好き、好き。その感情が零れて更に思考回路は鈍くなる。
耐えきれなくなって私は自分の手で自分の口を抑えて傑がストロークを繰り返す度に漏れる声を堪えた。息継ぎが難しい。「どうにかなりそうだよ、好き過ぎて。」傑がそう言ったのが聞こえた後、激しく腰を打ち付けられた。ああ、もう無理だ。
声を抑えているから代わりに意識が飛びそうになる。

『んんうっ…ん、ん!!』

「名前、頑張って腰そのまま支えててね。」

『ん、んあ…は、あ…んぅ…』

「…はは、まずいね。もう、イキそうかもしれない。もっと楽しみたいんだけど。」

傑の名前を頭の中で何度も反芻させる度に下腹部がぎゅうっとなる。
傑、好き。それしか考えられなくなって、私は自分の手を噛みながら再度中を震わせて達してしまう。それに合わせるようにして傑が微かに声を漏らして中に入っている傑のを引き抜くと私の腰に熱い液体がかかる。
引き抜かれてしゃがみ込むようにして崩れ落ちた私に、傑は精液が着いた箇所を撫でた。
ああ、そういえば着けずにしたのは初めてだ。
勢いと言われればそれまでなのかもしれないけど、傑がその必要は無いと考えたのなら。
私はそれでいいのだ。それは傑任せという訳ではなくて私もそれがいいから。

「名前、こっち向いて。キスしよう。」

私は座り込んだまま傑の方を向いて傑とキスをした。
傑の長い髪に手を伸ばしながら夢中で唇を求めた。

私はもう抜け出せない。抜け出すつもりもない。


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