「―――ひぁっ!…は、んぅ…恭さ、んっ…何を!」




目の前にある耳裏をぺろっと舐め、次に耳朶を食む


背筋に電気が走り李玖の躰が震える



―――――確かに本は読みたい
すごく続きが気になるし



なのに後ろからちょっかいをかけてくる恭のせいで内容が頭に入ってこない



更には腰に回っていた指までもがいやらしく動き出し、いよいよ集中できなくなった




「はぁ…んっ……ふぅっ」



「………読まないのか」




なら離してよ!


離れようと、僅かながら抵抗を見せる李玖


だが恭のがっちりホールドから逃れる事は出来ない




「っ…ぁん……誰、のせ…だとっ!」



「李玖のせい。俺のことずっとほっとくのがいけないんだ」



「なっ!ちがっ…ぁ…っはぅ…」




ただでさえ耳は弱いのに……


同じくらい弱い胸をまさぐられ、体に力が入らなくなる




「あっ…!」




急に体勢が変えられ、ソファーの上で李玖は恭に押し倒されていた




「李玖……このままここでスるのと、ベッド行ってスるの。どっちが良い?」




李玖が何かを言う前に恭の唇で塞がれてしまう


そのまるで俺がなんと答えるのか分かってる、みたいな振る舞いが少しだけ悔しい



―――――けれども、これから起きるコトを想像して歓喜する自分がいて……自然と口が動く