ガバッと乱暴にスカートの裾を掴まれ、中を覗かれた。大胆なスカートめくりだこと。奈良坂くんは静かな目でわたしのパンツを端から端まで見る。
「今日はピンクなんだな」
か、感想はいいよ。そんな淡々と。あまりに冷静な奈良坂くんに恥ずかしくなってきゅっと足を閉じようとすると奈良坂くんが待てと一言。有無を言わさぬその一言に思わず動きを止めてしまう。奈良坂くんの言いつけで足は開いたままだけど足先だけは緊張してかすかに震えた。わ、わたしちゃんとしてもらえるのかな…。そんな不安にさいなまれたとき奈良坂くんの手がすっとわたしの割れ目をなでた。
「あっ、やめっ」
思わずわたしが小さく声を上げたのに気をよくしたのか奈良坂くんの指は円を描くようにじれったく愛撫を始めた。ぬめぬめした液でパンツが湿っていくのがわかる、わたしの頭はどんどんもやがかかったようになっていく。じれったい。だらしなく開く口から甘い息が漏れてきた頃、奈良坂くんがわたしの敏感なところを狙って強く触る。そのあいだもスカートは無惨にもつまみ上げられたままだ。
「あっ、やっ、んぁっ、」
今度はカリカリとひっかくように触られて、それに弱いわたしはパンツ越しだというのにだらしない声を上げる。そのうち奈良坂くんのすらっと綺麗で長い指がパンツをかいくぐり直に触れた。十分に濡れたそこを奈良坂くんは人差し指で何度か往復した。さっきとちがってちょうどいいところには触ってくれない、触れるか触れないかのギリギリのライン。そこじゃない、体は勝手に反応してゆるゆる腰が動いた。奈良坂くんはいじわるだ。わたしはちらっと奈良坂くんを見て無言のおねだりをする。だってこんなのってひどすぎる。さっきから奈良坂くんは焦らしながら視姦なんていう悪趣味きわまりない暴挙に出ているのだから。すると奈良坂くんはなぜだか小さなため息をついた。
「ちょっ、あっ、やだ、だめ」
奈良坂くんはわたしのパンツをずらし片足にひっかけてわたしの股に顔を近づけなにをするかと思えばベロンとなめた。わたしが喘ぐもんだから奈良坂くんは舐める舐める吸う舐める。やだ、やだ、口からそんな言葉が漏れるけど頭は快感がほしくて喚いていた。舌先がクリトリスをくすぐる。息もかかってきもちいい。かと思えば強く吸われてびくんびくんと腰が跳ねた。
「あん、あっ、イく、イく」
強くしなる体が止められない。浮き上がる体を奈良坂くんが押さえた。奈良坂くんがまた強く吸ったとき頭が真っ白になってイった。そういえば奈良坂くんはわたしがクンニですぐイくことをこの前覚えたばかりだった。はあはあと荒い息をするわたしを、奈良坂くんは冷たく見下ろした。こういうことをするときも奈良坂くんは冷静だった。まるで冷静に口を拭う。この冷たくも欲を帯びた目で見つめられると腹の底がきゅんとなるのはわたしだけの秘密である。(バレたらMだと言っていいようにするに決まっている)
だんだん冷静になってきた頭で壁の時計を見ると七時を回っていてハッとした。やばい、わたしはそろそろ塾に行かなきゃならなかった。奈良坂くんだってボーダーのなにかしらがあるかもしれない。
「わっ、わたし帰るね!」
急いで立ち上がってパンツを履いた。めちゃくちゃに湿っていて気持ち悪いけど仕方がない。こんな暮れまで奈良坂くんちに居座っていけないことをするのも気が引けるし。わたしは背を向けて乱れた制服を整える。そのとき急に後ろから腕をがっしり掴まれた。振り返ると強引にキスをされた、が口の中はひっかき回されずに済んだ。
「責任を取って欲しい」
いや、いやいや何言ってんだお前
「ちゃんとセックスをしよう」
なあ、みょうじ。ぐいっと近寄る奈良坂くんの顔。腰に回された手がいやらしい手つきでスカートの中をまさぐった。体に固いものがあたる。ぐりぐりと押しつけられるそれにわたしは正直興奮した。すっかりこのままセックスする気になってしまう。わたしもチョロいもんだ。奈良坂くんもそれをわかっているにちがいない。それになにより、すでにどろどろになってしまったマンコに早くそれをブチ込んで欲しかった。