八
私達が大阪城についた頃にはすべてが終わっていた。
政宗殿は豊臣秀吉を
こじゅさんは竹中半兵衛を倒すという大きな手柄を立て伊達・長曾我部軍が勝利した。
「霧姫が松永の野郎と一緒にいた時は焦ったぜ‥よく戻ったな」
「はい。政宗殿もよくぞご無事で‥
この霧姫、貴方様の勝利を祝福いたします」
「‥…おい、てめぇら」
政宗殿と主従関係ごっこをしていたら後ろから頭を叩かれた。
振り向くと機嫌の悪そうな元親の顔。
せっかく私が政宗殿と楽しく遊んでいたのに水を刺されたようでムッとしてしまう。
「いった!!何よ元親、寂しいならあっちでこじゅさんと主従関係ごっこしてきなよ!」
「んな気持ち悪い遊びなんぞ出来るか!!
野郎どもに戻ってきたってちゃんと挨拶してこい」
「‥それもそうだね。
じゃあ政宗殿、また続きをしましょう!!」
走り去っていく霧姫の背中を見送る二人。
政宗は元親を視線を移すと意地悪そうな笑みを浮かべる。
「俺とアイツが仲良く遊んでるとGirlfriendみたいだったか?」
「あぁん?」
「鬼ってのはJealousyに素直だからなぁ」
ニヤニヤとした笑みで元親を見る政宗に苦虫を噛み潰したような顔でそっぽ向いた。
皆のもとに行くまでに見慣れた人影を見つけたので声をかける。
「こじゅさん!!お疲れ様でした!」
「霧姫もよく頑張ったな。
猿飛と上杉の忍が詳細を教えてくれたぜ」
「さすがの情報網ですね。
正直、こじゅさんにあそこで会えたから私は挫けずに戦うことができたと思います。
ありがとうございました」
ぺこりとこじゅさんに頭を下げる。
私一人では心細かったと思う。だけど近くに同じ軍師として信頼できる人がいてくれたからここまで頑張ってこれた。