■そこそこ


息吐くように恋させて
ランナーズ、ロー
日に透ける君の手
好きだ好きだよ本当に
二月の独白三月の懺悔
鳶色の恋愛観
君の原価を教えてよ
この鼓動をとめて
さめざめわらう
嫌い、きらい。




どうでもいいなんて、
どうせ撃てないくせに
君の原価を教えてよ
たましいの実
大いなる君への仮説
夢気分、夢でした
おもはゆい夜露
惚れた腫れたら溶けちゃうね
鮮やかな外骨格
夜はしめやかに




きみのとなり
その涙に触れて
夕日をあびて
冷たい廊下
眼鏡、曇ってるよ
突き刺す春風
陽炎を捕まえた人の話
ひのひかりをあびて
君が見えない夜の窓
相対的に絶対的な




さらば水色の日々よ、
はじめまして恋煩い
その涙は止まらない
金剛の輝きの瞳は、
こっち向いてよ
もうすこしだけこのままで
さあその指を離してよ
かじかむ指先を
甘い泥を吐くように
君との別れは世界の終わり




麗しき退廃
さらば弱虫よ
喉元ロックオン
スーパーノヴァ推奨
カメレオンにもなれないさ
パイルバンカー構えまして
君の心をぶち抜いた
素足映る水面
こんなところにいるなんて
私の愛で溺死しろ




ユーコピーアイコピー
咽飴でも治らない
薄荷とカルキと水煙草
恋に落ちるまであと三歩
絶滅危惧指定
鋭敏な昼下がり
視神経引っ張って
円滑な夢物語
すきとおる紫陽花
ヴァレンタイン戦争




しめやかな宴
ブリリアント金剛
意義のある沈黙
さようならまたあした
改札口の遮蔽線
蝉の没日録
びいどろの眼
太陽の胸騒ぎ
バスを止める理由
椿咲く色恋沙汰




電信柱に聞いてみな
幸せの大小
無表情の抵抗
みずみずしい仕草
玉虫色の香水
やわらかな腐葉土
夢の切れ間に
ばら色の幸せ
潮騒はさびの色
したたかなハイヒール




うそ臭い最下位
息災と再開
薄紅の春を越えて
ささやかを囁く
真をうそぶく
手放しで小話を
甘い罠と不嫌香
ひかりのおわり
裏道の地図を探して
混じり合う雑踏




涙の甘い君
恐るるとも劣らず
あの海が蜂蜜味ならば
地獄とはこの世のものである
文字の海と臆病な日差し
花咲翁とシロの灰
乾いた桜の花呼吸
キスでもきっと目覚めない
ひらりひらりと死んでいく桜
豪雨だって風邪を引くのだ




年輪に比例しないいのちの値段は
君のてのひらはクレープの心地
もしもしっぽがあるならば
しずかに騒ぎましょうか
掃除機と猫の関係に似た
咲かぬなら裂け。泣かぬなら薙げ
こっち見ないでベイビーズ
そして君は高笑いと共に
この世でもっとも澄んだ嘘
はやくわたしをたべなくちゃ




はじめましておげんきでしたか
空高く積んだきみへのあいは
そこの外灯で待ち合わせようか
すべてのいきものに感謝して
涙で育つ赤子が君を観ている
君にはかなわない(叶/適
どうしてふたつあるの/なぜひとつだけなの
君のあるじはじめました
sweet days sayonara
深緑の閃光




持ち物に目印
爪切り攻防戦
グッドラック雨模様
アルタイルを睨む
全自動君愛主義
悲しみは土の色
病みて終わる
きよみずのむ喉元
コーヒーに落とす砂糖の分だけ
泪がこぼれるまでに





掃除とピクニックの関係性
おかえりビターティアーズ
嗚呼なんてかぐわしい
微熱とチョコレイト
本能と文学
うつくしいあくた
インスタントの朝焼け
反射するよろこび
控えめな幸福
まなこにうつるぼくのひとみ




ただいまプラネット/おかえりサテライト
渡り鳥の翼面加重
誰にも見えない虹
産めぬ増やせぬ
ソファひとつ分の領土
五月の風のゼリー寄せ
あなたをしらないわたしをしらない
どんなにおなかがすいたって
わたしのあるじはわたし
文章の散逸した部屋
みみにあいたそのあなは




とうめいなくいな
ハミングバードの光合成
やわらかな身震い
拮抗の優劣







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