元気が一番!
\復活しちゃったよ/先日銀ちゃんが私のために部屋に来ておかゆを作ってくれた。おかゆをつくり、薬を飲んだ私は眠気と戦いつつ寝てしまったのだ。なんていうもったいないことをしてしまったんだ!そして一日でよくなったわたしは万事屋へお菓子(高級クッキーアンドチョコレート)とお礼のお料理をしようと食材とともに来た。
ぴんぽーんとチャイムを鳴らすと、ダダダダ!と走る音が聞こえた。
「名前っ!」
「わっ!神楽ちゃん!」
ぴょーん!と兎のごとく飛びついてきた神楽ちゃん。んん!可愛い…
「会いたかったアル!名前が来ない3日卵かけ御飯だったアル…」
「えぇっ本当?じゃあ今夜は美味しいご飯食べなきゃ!」
「美味しい、ごはん…」
ゴクリ、と神楽ちゃんから音がした。これはお腹空いてるなぁと思い早く準備するね!と言った。ヒャッホォオオ!と嬉しいのかくるくる回りながら体で表現してた。んんっ神楽ちゃん可愛い…と思いつつお菓子を渡し、これごはん食べたあとに食べようね、と渡した。
「銀ちゃーん!あれ?」
リビングを開けたら新八くんしかいなかった。
「あ!名前さんいらっしゃいませ!銀さんなら玉打ちに行ってますよ」
「あはは…夜ごはんまでには帰ってくるかな?」
「んー多分…まぁあんな人に名前さんの料理食べさせる必要ないんですよ!それよりご飯の準備手伝いますか?」
「んーん、大丈夫!今夜はハンバーグにスパゲッティサラダとスープだよー!」
「美味しそうアル!」
「美味しそう…」
一方その頃銀時
「オイオイ銀さーん!もっと飲もうぜぇええ!」
「いいねぇー!オヤジ、熱燗!」
マダオ(長谷川)とマダオ(坂田)が夕方から飲んでいた
「ふはー!いやぁうまいうまい!」
「いいねぇー枝豆もうんめぇ!」
「あ!そういえば銀さんさー万事屋に女の子出入りしてなーい?」
「あ?あー…してるけど。なんで?」
「いんや!銀さんもとうとう身を固めるのかーみたいな?おじさん思っちゃったワケよ!」
「はぁ!?そんなんじゃねーよ!」
長谷川さんはグビグビと熱燗を飲みながら言った
「でもあれだよ?いい感じじゃーん!可愛いしー大人の女性って感じ?家庭的でさーしかも、おっぱいおっきい!」
なに言ってるんだクソマダオと思いつつ銀時は名前を思い出していた。まぁ見た目は可愛いし巨乳だし料理が上手いし味も上手い。家庭的で人脈も広く性格も多数の人に好まれるタイプだ。ただ性格というか、俺だけに対してのあの発言がなければいいのだ。
「なになにあの子のこと思い出しちゃった?」
ニヤニヤした顔で言うマダオに、そんなんじゃねぇよ!と言う。そういえば今日名前が来ると言っていたような。…帰ろうかな、と少し考えていた。
「銀さんもう帰れば?」
「はぁ!?なんで!」
「あの子のこと気になるんだろ?」
「そんなんじゃねーよ!」
「ほらほら!帰った帰った!あ!おでん包んでやって!卵と厚揚げとガンモとこんにゃく!お代は銀さんで!」
「ヘイ!たまごとーあつあげとー」
せっせっと親父は卵と厚揚げなどを特製の容器に詰めている。オイオイなにしてんだ
「ほらほらこの土産もっていきなよーあの女のコすげー喜ぶと思うよ?」
「なんだい銀さん女房に手土産なのかぃ?そんじゃぁ昆布に餅巾着もおまけしとくよ!」
「オイオイそんな詰めたら親父の儲けなくなるぜ?」
「いいんだよ、ほら俺は優しさで出来てるからさ」
「よ!親父日本一!」
はぁ…とため息をつきホカホカのおでんを持ち万事屋に帰った。今夜は久々に名前の美味い飯だ。これは手土産、たまたまだ、と頭で唱えながら帰路につく午後7時。
「ふぁ…」
「んー?名前眠いアルか?」
「眠くはないけど、なんか静かだから…」
現在の時刻は午後7時25分。作ったご飯は好評で終わり、残りは銀ちゃんの!ととっておいたのだが本人が帰ってこない。一目見るまでいたいなぁておもっているけど、帰ってこないのは寂しい。
「名前眠いなら一緒に寝るアル!明日お休みでショ?」
「明日お休みだよ、そうだねー…じゃあ寝よっか!」
「わーい!名前はね、すごく安心するネ、ご飯も美味しいし、酢昆布卵焼きも絶品ネ!一緒にいるとポカポカするネ」
ニコニコしながらわたしに言う神楽ちゃん。神楽ちゃんのことは銀ちゃんから大まかに聞いたことはあった。夜兎という部族で戦闘能力がピカイチ。お父さんはエイリアン退治のプロで神楽ちゃんも強い血筋を受け継いだときいた。でも今わたしの目の前にいるのは可愛い女の子なのだ。
「ふふ、ありがとう!じゃあお礼に明日は朝から神楽ちゃんの大好きな酢昆布卵焼き作っちゃおうかな!」
「本当アルか!」
「勿論!朝ごはん食べたあと一緒に買い物に行こっか!私着物のセールがやってるはずだから欲しいから付き合ってくれたら嬉しいなぁー?」
「勿論行くネ!名前とお買い物楽しみ!」
神楽ちゃんと話していると本当に癒されるなぁ。そんなことを思っていたらガララ!と玄関が開いた
「銀ちゃんアルか?」
「銀ちゃんおかえりなさい!」
どすどす、と男性特有の足音がしてリビングに入ってきた。ほんのり頬は赤くすこしお酒を飲んでいるようだった。お酒飲んでるなら今夜の夕食は重いかな?と思い聞いてみた。
「銀ちゃんお酒飲んでるならもっと飲む?それともお茶漬けにする?」
「ん、茶漬け…それにするわ…」
「わかった、待ってて。お水は?」
「あーいちご牛乳で」
「はぁい」
パタパタと台所へ行って用意をしなくては
ぱたぱたと歩いて行った名前
「銀ちゃんバカアルなァー今夜のご飯はハンバーグアルよ!しかもでっかいの!」
「へー、そうなんだ」
「私のより、新八のより銀ちゃんの方が少しおっきかったネ」
「へー…」
相槌を打ちながらテレビを見た。この時間はドラマだった
「銀ちゃんのハンバーグ明日の朝食べちゃうネ、ふぁ…もう寝るネ、おやすみ〜」
「ん、おやすみー」
もともと眠かったのか神楽は押し入れに入って行った。
今夜のご飯はハンバーグだったらしい。手元にあるおでんをちらりとみて、やっぱ帰ってくるんじゃなかったと思った。俺が遅く帰れば名前だって帰る。そんな関係がちょうどいいと思うと俺は頭の中で考えてた。
「銀ちゃん、お茶漬けと、いちご牛乳ね!」
「ん、」
箸を持ってズルズルとお茶漬けをすする。うまい。
「あ、これ土産」
「これ、おでん?」
「長谷川さんがさーお前に包んでやってって言われて」
「うわああ…美味しそう…食べていい?」
「ん、いいよ」
わぁい!とニコニコしながら食べる名前。こんなの安いのになにその顔
「あ、ねぇ銀ちゃん、わたし今日泊まってもいい?明日神楽ちゃんとお買い物行くんだ!」
酔っているせいだって信じたい
「明日ね、うさぎの髪飾り買うんだ!神楽ちゃんにプレゼント」
いつもいつもこいつは、俺の後ろについてうざいし、でも料理はうまい、器量もいいし真選組の奴らも慕っていて
「銀ちゃん…?」
俺は名前の頭をふわりと撫でた
そしたらこいつは、嬉しそうな顔をしていた
\この気持ちに蓋をした/
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