アンケート設置失敗
 




姫華が舞台から去った後も歓声が凄く、アンコールをするようになった。
姫華がアンコール曲を歌った後――


 『ほんとうに、アンコールまでしてくれてありがとうございました!』


ニッコリ笑う姫華を見て、四方八方から歓声が上がる。


 『アンケート設置しておくので、よければ本当答えてあげてください!あと、メンバーに対する質問、歌って欲しい曲などがあったらどうぞ書いてくださいね!』


姫華がそういい終わった瞬間、教室に帰るように先生に言われて、かえる生徒達。
先生達からの評判も上々だった。
軽音のメンバーは片付けに入った。


 「あ…!」


椋が片付けをしながら、なにかを思い出したように言う。


 「?どないしたん先輩」


達也が椋に聞く。


 「アンケート出すの忘れてた」

 「「『はぁ!?』」」


愛・達也・姫華がいっせいに声をそろえて言う。


 「あっはっは〜わりぃ!今日の放課後、各部活に届けに行こう。んで、部活ごとに提出してもらおう!」

 「反省会は?」

椋の言葉を聞いて愛が聞き返す。

 「ちょ、みんな聞いてー!」

椋が片付けをしている軽音の人を止めて言う。

 「反省会は明日の朝練のとき!!今日は各部活にアンケート渡し歩いて解散!早く済んだ人は帰ってええ方式や!」

 『はいはーい!いつ提出?あと、誰に提出って言えばえーん?』

 「提出期限は今週中で、部活の人数分全員を部長さんに渡してー部長が3年の軽音の人に提出言うといて!」

 「帰宅の人はどーすんですか?」

達也がさらに問う。

 「帰宅はこの学校におらへんはずや!」

 「今からのHRは?」

愛が尋ねる。

 「今やってるHRは、軽音はえーって言っとった!もーそろそろ部活始まるし!」

そう言ってる間に体育館にバスケ部などが来る。


 「とにかく、片付けしたら部室におってな!」



はじめてのあまり重要なことを忘れている椋だった。


 『(各部活ごとか…うん…なんかヤな予感)』


ふと考える姫華だった。








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