前言撤回反救世主
 



 「さっきちょっと聞いとってんけど、謙也好きな子いると?」

 「はぁ!?」

 「いや、さっき小春と話してたん聞こえてしもて…」

 「あ〜…まぁ…」

 「もしかしてその好きな子と白石の気になっとる人が被ったと?」

 「!?」


バッと千歳の方を向く。
千歳はやっぱりそうなんか?って顔をする。
俺は黙って頷く。


 「それは…両方応援できんたいね〜…」


千歳は少し苦笑いしながら言う。
ああ…応援してくれる気で居ったんやな千歳…!お前本間ええやっちゃ…!


 「あ、そうそう。俺も好きな子できたと。」


ニコーっと笑顔で言う千歳。


 「そうなんか!?いつ頃出来てん!?」

 「ちょうど2日前たいね。」

 「千歳の恋は俺が応援したるからな!頑張れよ!」

 「よか!?」


ぱぁっと千歳の顔が明るくなる。


 「謙也に協力してもらえると助かるたい。」

 「…なんでや?」


そんなに俺の応援は御利益でもあんのか?


 「実は、姫華ちゃんが好きになったと。」


ニコーっと笑顔で言う千歳。


 「そっかー姫華か〜!姫華…?は?え、ちょ…3年ちゃうよな!?」

 「姫華なんて子3年におったと?」

いや、おらん。
ってことはまさかー

 「2年…?」

 「そう!謙也の妹たい!」



前言撤回


 「すまん、お前の恋は応援でけへん。」



畜生!
どんだけお前等は俺を苦しめるねん!




 
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