また1日が始まる
 


 『おはよ〜…!?』

 「おはよー」

 『め、めずらしい!謙也がうちよりはよ起きとる!おかん、今日雨降んで!』


朝起きて台所に俺が居るのを見てビックリする姫華。


 「せやなぁ。」


オカンまで言う。


 「お前等、俺をなんやと思ってんねん!」

 「『ねぼすけ』」

 「…」


なんか俺2人の恨み買うようなことしたか?


 『まぁ、ええわ。めずらしいこともあるもんやな!』

そう言って俺の向かいの席に座る姫華。

 「ほっとけ」

そう言って俺は食べかけのパンをまた食べる。

 『あ、謙にぃのそれ食べたい。』

俺のパンを指差して姫華が言う。

 「残念やけど、これで最後。」


俺が食べてるのはチョコチップのメロンぱんで、あと残っているのがカスタードパン。


 『はっ!まさかそれを食べるために早起きしたんか!?』

 「ちゃうわ!」

俺がなんでそんなことのために早起きせなあかんねん!

 『チョコチップずーるーい!!』


頬をぷうっと膨らませて俺を見る姫華。


めっちゃ可愛いねんけど…!


 「食べかけでもえーんやったらやるけど?」


姫華がカスタードパンを食べようとした瞬間に言った。


 『ええよ!ちょうだい!』


ぱっと表情を変えて俺のチョコチップメロンぱんを取る姫華。
で、さっきまでもってたカスタードパンを俺の手に渡す。


 『んーおいしー』


幸せそうに笑う姫華。
単純やなぁ…
せやから怖いねん!白石とか財前が!
こんな間接キスができるのも、兄弟やからって言う訳で、喜ぶべきか悲しむべきかはわからへんけど…




この複雑な心境はなんやねん!!




とか思ってる間にもう姫華学校行ってるし!




 
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