移動教室について
2年7組――
『光おはよ!』
「はよ」
ニコーっと笑って俺の隣に座る姫華。
俺は頬杖をつきながら姫華を見る。
『どしたん?』
「いや、姫華楽器何になったん?」
昨日発表やったからな…
姫華の予想は当たってたんか気になるし。
『あ〜えっと、内緒。』
姫華が目をそらして俺に言う。
「なんで?」
言いたくないから言ってくれへんのか?
『いやーっはっは。なんでも、来週まで内緒にするらしいよ?』
少し苦笑いして俺を見る姫華。
なんやそんなことか。
「来週きたらどうするわけ?」
『来週ライブあるからそのとき発表みたいな?』
「ふーん。」
『ちなみに、来週のライブで好評だったら月1でコンサート開けるんやけど、評判が悪かったら3ヶ月に1回ライブさせてもらえるかもらえんかと言う重要なものなんよ!』
俺の方をみて力説する姫華。
なんか可愛いやっちゃな
「で、姫華の予想は当たっとったん?」
『残念ながら全然ちごーた!それ以上は言えれへん!』
姫華はうっかり口を滑らさないようにするためか、口の前で人差し指を交差しバツを作る。
「ほな、来週楽しみにしとくわ。」
『うん、見に来てな!』
俺がそういうと姫華は笑顔でそういう。
まぁ、メンバーに選ばれたのは確実やねんやろうな…
そんな話をしてたら、クラスの女子が姫華に近づく。
「姫華、今日の5時間目の移動教室やねんけど、あたし等ちょっと用事あって先行くな!」
『あ、ええよ。』
「本来なら一緒に行きたいねんけどゴメンな!」
『いや、ええよ。』
そう言うと女子は予鈴が近いからか席に戻る。
「いっつも一緒に行ってんの?」
『うん。せやけど、毎週水曜日の昼休みはなんでかはよ移動教室したいらしいよ。』
「なんで?」
『さぁ?』
昼休みにはよ移動教室してなんの得があんねん
女子ってよーわからん
姫華はその辺の価値観はそこら辺の女子と違うみたいやな
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