恋愛的事情
「何の話やったん?」
さっき俺の周りに居った女子がほぼ全員で姫華を取り囲んで聞く。
『ん?なんか部活の話やった。』
「部活?何?楽器の担当決まんの?」
口々に言っていく女子。
『今日それが分かるみたいよ。』
冷静に対応しながら席に座る姫華。
「達也君、ヴォーカルせーへんかなぁ…」
「いや、ギターでもえーと思うんやけど!」
皆口々に今度は達也の話になる。
「ってか、姫華は達也君のことどう思ってんの!?」
『どうって?友達?』
「なんで疑問?!」
女子がビックリした表情で姫華につめよる。
『仲間かな?』
「どっちでもええわ!ってそうじゃなくてね恋愛対照じゃないの?」
『ないないないない』
手をぶんぶんふって応える姫華
「え、じゃぁ、達也君狙ってもええ感じ?」
『えーんとちゃう?あいつ彼女居らんし。』
姫華はそう答えながら席に座る。
「嘘やろ!?」
『本間やって!前部活で彼氏or彼女はいるのか!?って話題を急にしだして、そんときゆーてたで!』
「なんて?」
『普通に、おらん。って、そう答えてたから先輩が「じゃぁ、好きな子!」って聞いてた。』
「そこ!そこよ!好きな子おるん!?」
『居るってさ。で、誰か聞こうとしたんやけど、先輩2人が「分かっとるよ、分かっとる…」っていいながら達也の肩叩いてて結局うちは教えてもらってない。だれやろね?』
へらっとした表情で言う姫華。
「もー姫華可愛い!!」
1人の女子が姫華に抱きつく。
それにつられて、他の女子も行く。
『なんのことー!?』
全然分かってない姫華でした。
すると、隣に座ってた財前が姫華に聞いた。
「姫華は、その質問先輩にされたときなんて答えたん?」
「…財前くーん?」
他の女子がニヤニヤと笑って財前を見る。
げっと言う顔をして、露骨にいやそうな表情に変わる財前。
「姫華−。ちょ、財前君のためにも答えてあげて♪」
『ん?彼氏は居らん、好きな人も居らんって答えたよ?』
「ちょ、女子全員しゅーごー姫華以外!」
『なんでや!』
1人の女子が集合をかけ、姫華以外の女子が集まる。
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