部屋に連れ戻されるなり拘束される。あーん、と笑顔で紅茶の入ったティーカップを差し出される。私はそれが気に入らなくて失せろ、と言って顔を逸らした。
すると困ったように眉を下げて私の顔色を伺う。仕方ないね、と私から離れてタンスの引き出しから瓶を取り出した。
「紅茶にこれを煎れたんだけど、ガゼル呑んでくれないから」
瓶をゆらゆら揺らして中身の液体を揺らす。私が暗黙でいるとグランは瓶の蓋を開けて私に近寄った。
「寄るな」
「バーンの為だと思って?」
「? 何を、」

びちゃっ

頭上にぼとりぼとりと落とされる液体に目を瞑った。後ろで拘束される腕が言うことを聞かない。
「ああ、そういえば」
尻尾を付けるのを忘れていたね、と黒く長い尻尾を取り出す。
私の髪に粘り着いた液体をグランは指に絡めると私の口に持って来る。黙って閉ざしているとねじ込むように唇を割る。顎を掴まれて口を開かれた。グランの指先に絡まる液体が舌に触れてじんわりと広がる。甘い味、少し好きになりそうな気がした。
「ほら、呑んでみて?」
ティーカップが下唇に触れる。突き飛ばしてやりたいくらいだ。唇を噛み締めるとまたグランからの溜め息。また顎を掴まれて口に注がれた。既にぬるくなった紅茶が喉を潤す。
力が抜けて後ろに倒れるとグランの手が私を支えて静かにベッドに下ろされた。
「は、っ……は」
ずくずくと疼く身体に身動ぎながらシーツに顔を埋めた。
脚を持たれて短いズボンを自然に脱がされる。グランを睨むと知らぬふりだ。下着まで剥ぎ取られて屈辱この上ない。微かに反応している私のを見るとグランは可愛いねと一蹴りした。私は頭が鈍器で殴られた気分だった。
どろっと手のひらに瓶の中にある液体を全て出すと私に塗り付けた。身体が痺れるように嫌な電流が走る。
「貴様、ぁ!何処にッ」
「お尻に塗ってほぐしてあげるからね」
「っ……の、!」
動けない身体に震えながら悪態をつくとグランは尻尾を取り出して私の後孔にこすり付けた。
ひくりと私の脚が跳ねた。ズッと細長い尻尾が挿入られる。何故かピリピリと後孔に感じ、眉をひそめた。
「媚薬だから痛くないよね?」
更に奥に挿入される尻尾に違和感と腹部の異物感。吐き気がした。
「うっあうぅ……」
どんどん私のナカに入るそれが違和感から変な気分に変わる。ぞくぞくと背筋が震える。
「効いてて良かった」
それだけを言うとグランはカチリと音を鳴らした。
身体に急激な何かが走り私は気絶しそうになって頭が真っ白になった。
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