いきなり何を言いだすかと思えばそんなことか、私は満面の笑みで頷いた。是非やってください!そう言ったらチームのみんなは固まった。どうやら顔色からして納得がいかないみたい。チームの反応にマキュアちゃんは唇を尖らせた。
「マキュアがやるって言ってんだからやるの!」
「どういう経路でそうなったんだ」
お兄ちゃんが呆れながら言う。確かにキャプテンは大事な役だけど、マキュアちゃんがキャプテンをやりたいって言うなら反対はしない。だってこのチームの正式なキャプテンは未だに決まっていないから。一応お兄ちゃんがキャプテンとしてまとめてはいるけど。
「マキュアだってキャプテンマーク付けたい〜」
「そ、そんな理由ですかマキュア」
「あとキャプテンだったら何してもいいでしょう?」
「何をする気なんです?」
「メトロンを尻に敷く!」
「いつもされてるんですが……」
「気にしない気にしない」
ボールでリフティングを始めたマキュアちゃんにメトロンさんは頭を抱えた。相当マキュアちゃんに苦労しているのがわかりますね。とにかくお兄ちゃんが微妙に賛成してくれたからマキュアちゃんをキャプテンに迎えた。しばらく様子を見る、とお兄ちゃんは言うけど無理だと思うな。マキュアちゃんは意地でもキャプテンの座は渡さないと思うから。
「ねえ、メトロン。ネッパーはいつ来るの?」
「まだわかりません」
「早くリオーネに会わせてあげたいのに」
するとマキュアちゃんはリオーネさんにぱちっとウインクを飛ばした。それを見たリオーネさんは驚いたあと小さく俯いた。うーん、顔色を伺えないのが難しいです。仮面なのか化粧なのか、どちらにしろ隠れ美人だと思うのは私だけでしょうか。
「じゃあみんなで練習しよっ!」
大きく手を上げて楽しそうに笑ったマキュアちゃんにメトロンさんは微笑んだ。これで相思相愛なんだから羨ましいです。お兄ちゃんも微笑ましく思ったのか口元はいつもよりゆるんでいた。


--20100707
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