「テメェ、ふざけんなよ」
後ろから声を掛けられた第一声がそれだった。まずふざけてはいない。ただアイキューと明日のガイアとの試合について話しただけだ。バーンの独占欲が強いのはわかっているし身に染みている。だが明日の試合の作戦を立てるのは大切なことだ。バーンの一時的な感情に付き合っている暇などなかった。
「私はグランに勝つ為の作戦を立てただけだ。キミが思うようなことなどしていない」
「アイキューにはあんな笑顔見せんのかよ」
「笑顔……?」
地団駄を踏みながら私に近付いて来るバーンに振り返ったら肩を押されて背中を壁に叩かれた。バーンの顔がずいと近付いてきて、明らかに不機嫌な目付きと吊り上げられた眉毛。すぐに顔は逸らされて私はバーンに引きずられるように連れて行かれた。
「あ、バーンにガゼル、仲いいね」
「何故そう見える」
すれ違ったグランが私たちを見てうらやましそうに見つめるがとんだ誤解だ。バーンは不機嫌だからか舌打ちだけでグランには答えなかった。
「ガゼル、明日の試合楽しみにしてるよ」
手を振りながら遠くなっていくグランを遠い目で見ながらため息をついた。前でバーンの足が止まったから顔を上げればそこはバーンの部屋で、やはり予想通りだった。明日の試合に絶対に響くからしたくはない、だがそんな理由で断れば逆に酷くされるだろう。部屋の鍵を閉められてベッドに放り投げられる。機嫌が悪くなるとそういう扱いはやめてほしい。すぐにバーンはベッドに乗り出してきた。目付きがギラギラしてて怖い、なんだか嫌な予感がする。
「最近、おまえ見てるとダメなんだよ」
「……何が」
「泣かせたくなる」
馬乗りにされて押し倒された。わかってはいるがこういう時のバーンは優しくない。私にただただ欲をぶちまけるだけで次の日は激痛が起きる。抵抗はしたいが余計に酷くなるのが嫌でびくびくしていた。荒々しくユニフォームを契られて乳首をつままれる。
「ひぅ……」
強くつままれて痛い、けど下半身はだんだん反応を見せてきた。バーンに染められたこの身体はもうどうにも出来ない。口に含まれて舌で転がされた。布団に抱きつきながら我慢していたら脚を持ち上げられてズボンを脱がされた。露になった私の自身を見てバーンは鼻で笑った。
「ホント、俺色に染まってんなガゼル」
「うるさぃ……」
恥ずかしくて顔を手で隠せばバーンの濡れた舌が私の後孔に触れた。驚いて顔を上げればバーンと目が合いにやと口角を上げて見せつけられた。私の股に顔を埋めてピチャピチャと後孔を濡らしていった。舌先が中に入ってきて気持ち悪い。
「バーンやめて、汚いっ……」
顔を動かしながらバーンの舌がだんだんと私の中に埋まっていくのが見てられなかった。羞恥で顔を真っ赤にしながら私は泣いた。そんなところ舐める場所じゃない。なのにバーンは水音を激しくしながら私の後孔を舐め続けた。
「いやだぁっ!バーン……!」
「うっせえな」
脚をばたつかせたらようやく持ち上げられた脚をベッドに下ろされた。ほっとしたのは一瞬で、すぐにバーンは自分のを取り出した。ぐ、と私の中に思い切り突き進んできた。
「は、あ、ぁ!」
「……っ」
バーンの吐息が私の顔に掛かる。熱くて、バーンのをきゅうと締め付けたらバーンのは中で大きくなった。私の脚を肩に掛けてまたいつもの食らい付くような腰使いで激しく突いてきた。キシキシとベッドが荒く揺れる。
「んっ、ん、ぁあ、バーンッバーン……あっ」
「おまえは、誰のモンなんだよ」
「わ、私は、……誰のモノにも、なら、ない」
バーンには酷いことを言ってしまったかもしれないが、私は誰のモノにもならない。でも、バーンになら、バーンだけなら、いいかもしれない。舌打ちをしたバーンはさっきよりも律動を激しくさせて私を追い詰めた。ぐちゃぐちゃとなる結合部が私の聴覚を犯す。
「っう、あ、ああっああああ!!バーン、や、やらっ……」
「なんだよイキそうか?」
「んんッイッちゃうぅ……!出ちゃうよっあ、ああぁー!!」
笑みを作ったバーンの最後の一突きで私は果てた。どろどろに私の顔に自分の出した精液がへばりつく。頭が真っ白になりそうだったところでまたバーンが動き出した。ぐちゅと肌がぶつかりあって水が弾けた。
「ひっいっいやッやあぁあああ!まだ、まだっ出した、ばっ、か……ぁ!」
「俺は出してねーよっ」
「ばーんのばかぁあああっ!やっふやぁああんっ!!」
「ばかはおまえだろーが、」
パンパンと嫌な音が部屋に響く。バーンの動きはゆるまることはなく、むしろ速さを増して私を絶頂へと向かわせた。脚の痙攣が止まらない、射精して腹部に飛び散った。それなのにまだ治まらないバーンの熱に私は生理的な涙を流した。
「ひゃあぁあァ!あ、っあぁ、んああ!」
「まだ終わんねえぞ、ガゼル!」
「やめてぇえっ!ばぁん、ばっ、あッあぁああああぁあ……!!」
グチャッと中を突かれて私の喘ぎは止まらなかった。また自身が射精し出す。バーンもようやく私に欲を吐き出した。腹筋やお尻がひくひくして自分の精液まみれになった。もう体力の限界で私はだらしなく唾液をこぼしながら目を伏せた。愛してるガゼル、だなんてバーンの気持ち悪い台詞が聞こえた。私もだ、と目を瞑りながらバーンの腕の中で落ちた。






--20100711
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