暖かいぬくもりの中、私は豊かな花畑に身体を預けて眠っていた。心地いい花弁の独特の香りに浸っていた。
「風介」
呼ばれて身体を起こし、目の前の人物に目をやればそこには晴矢が居て、差し出された手のひらを掴もうとしたら今度は横から、また名前を呼ばれた。
ヒロトが私に手を差し出していて、私が不思議と見ていたら次は後ろから呼ばれ、振り返れば吹雪に風丸、綱海が私を見ていた。
え、と固まってしまう。これはどういうことなのか、頭がついていけないでいた。
「すーずのくん」
「わっ」
いきなり後ろから持ち上げられて、照美がくすくすと笑う。私が照美の腕の中で暴れれば、私は花畑に落とされた。ひらひらと視界がピンクに染まる。
「ねえ、君はさ……」
ずしり、照美が上に乗ってきて、私は晴矢達に助けを求めようとしたけどそこにみんなは居なかった。夢なのに、夢なのに苦しい、重い。

「風介!」

「!?」

覚醒した私の頭は、すぐに目を覚ました。ばっちりと目の前にいるヒロトと目が合い、私は顔を引く付かせた。またキスなんて勘弁だ。大体、今までの奴らは不意討ちが多すぎる。さすがの私も注意しなくてはいけない。
バチッとヒロトの頬を平手打ちしたらヒロトはベッドに転がった。
「痛いよ風介ー……おはようのちゅーをしようとしただけなのに」
「黙れ、ていうか貴様何故ここにいる」
「何故って、風介が寝てたから俺も眠くなって、それで帰るのめんどくさくなったから綱海くん家に泊まることにしたんだ。あ、ちなみに風介んちにも電話しておいたから大丈夫」
何から何まで、ヒロトは専業主婦なのかと疑いたくなる。しかも今は朝の6時、ふざけてるのか、私はまだ眠いというのに。綱海もまだ眠っているし、額に貼られてる熱冷まシートが取れていた。
私はベッドに入って綱海の横に並んでまた寝ようとしたらヒロトに布団をはぎ取られた。
「こら!昨日寝たからお風呂に入ってないでしょ?沸かしてあるから今から入って!」
「馬鹿を言うな、ここは綱海んちだ。それに君も入ってないだろ」
「俺はもう入ったよ?2人が寝てる時に、……だからさっさと風呂に入る!」
「ぎゃっ!」
ズボンをいきなり脱がしに掛かるヒロトに私は驚いて顔面に蹴りを入れてしまった。それに火が付いたのか、ヒロトの目付きが晴矢みたいにギラギラしていた。
「風介、怒るよ」
「わ、わかった、だから近寄るな」
「綱海くんもね」
相変わらずヒロトはキレると怖い。私はそうなる前に隣で爆睡する綱海を急いで起こして風呂場に走っていった。



20100421
3人暮らしだ\^p^/笑
てか夢はなんだあの夢は…
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -