俺宛てにチェック柄の可愛らしい小包が届けられた。またか、と溜め息を付いてリボンを取り包まれている紙を破り捨てた。箱を床に投げ付ければバラバラと散らばる同じ大きさばかりの紙切れ。そこに映るのは俺と俺と俺と俺。いい加減にやる気が失せる。
写真を全て集めると暖に放り投げて燃やした。リボンも紙屑も全て塵と消えた。ポケットにある携帯が音を鳴らす。
俺は携帯を開くとボタンを押して耳に付けた。はい、と言ったら愛してますとだけ言って勝手に切られる。
雷門に行ってから頻繁になった佐久間からの連絡。俺は知らぬ顔で携帯を閉じた。すぐに部屋の扉が開かれて父さんが笑顔で入って来た。お友達だよ、と言って佐久間の顔が視界に入る。どうやら俺は完全に逃げる場所をなくしてしまったようだ。
「鬼道さん、久しぶり」
父さんが出て行ってすぐに佐久間がソファに座る俺に近寄って来た。
隣に座るなり俺の肩に触れて押し倒す。会いたかったんですよと言われても俺は微動だにしなかった。ゴーグルを上げられて唇を押し付けられる。佐久間は嬉しそうに目を細めた。
「佐久間、俺のことが好きか」
「はい。殺したい程に」
「なら殺してくれないか」
それは出来ません、と首を舐めて跡を残す。吸われてヒクリと喉が鳴った。貴方を殺したら俺には何も残らない。俺は誰を愛したらいいんですか。
次々と降ってくる佐久間の言葉に俺は目を瞑って黙り込んだ。俺に自由はない。既に佐久間という人間の蜘蛛の巣に捕まった滑稽な蝶だ。
「鬼道さん、俺に任せて」
唾を付けて後孔に指をねじ込まれる。ああ痛い痛い痛い、何が俺に任せるだ痛いじゃないか。佐久間の胸を叩くとグッと指が一本入った。身体を浮かした俺の腰を掴むとナカで動かす。やめろ、痛い、血が出たらどうするんだ。佐久間を睨むと優しい微笑みが返ってきた。
次に二本、気持ち悪いと言わんばかりに腰を引けば奥を指先で引っ掻かれた。脚がビクリと震えた。
「さ、さく、ま」
じゅ、と股から聞こえた嫌な音は佐久間の指先に伝わり部屋に反響する。二本の指が俺のナカをいじくると三本目を追加してきた。
身体が熱を持って震えた。ひ、と声を出した途端佐久間は四本目を入れて激しく音を立てて突いた。
「ぁあ、くっん」
「鬼道さん……俺の指で感じてる。もっと聞かせて」
「ふっ、あッ、あぁ」
俺の自身を扱き始めてとぷりとぷりと先から垂れてくるやらしい液体に目を逸らした。鬼道さん、大好きです。そんなことを言われた気がした。


20100321
佐久間のキャラがいまいち分からない。まだそこまでアニメ見てない…
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